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おとなのカラダゼミナール

あくびはなぜうつるのか?

親しい間柄ほどうつりやすいという研究報告も

 佐田節子=ライター

サルや犬もあくびがうつる

人のあくびを見ると、自分もついしたくなる。(©tomwang-123RF)

 これは動物の世界でも同じらしい。「あくび自体は、哺乳類や鳥類、爬虫(はちゅう)類、魚類などの脊椎動物全般に見られる現象ですが、伝染するのはその中のごく一部。たとえば、チンパンジーやサル、ヒヒ、犬、オオカミなどでは、あくびがうつることが分かっています。これらの動物の共通点は、群れで生きる、いわば社会性のある動物だということ。あくびの伝染は、社会的コミュニケーションの一つと考えられています」と大原氏。

 ヒヒの場合、指や舌で相手の毛並みを整える“毛づくろい”(グルーミング)を行う頻度が多い仲間ほど、あくびが伝染しやすいという。犬では、種の違いを超えて、人のあくびがうつることも確認されている。ちなみに、亀のあくびは伝染しないらしい。英国の研究者らがそれを証明し、2011年にイグ・ノーベル生理学賞を受賞した。この賞は、人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究に対して贈られる。

 こうやって見ていくと、あくびの伝染は一種、親しさのバロメーターともいえる。仮にあなたがあくびをして、誰かがそれにつられたとしたら、その人とは結構いい関係にあると思ってもいいのかもしれない。逆に、以前はよくつられてあくびをしていたのに、最近はとんと伝染しない…といった場合は、相手に対する共感や関心が薄れてきたってこと? あくび一つにも人間関係が反映される。面白いような、ちょっと怖いような…。

あくびで覚醒水準が上がる?

 ところで、そもそもあくびはなぜ出るのか。「血液中の酸素が足りなくなるから」という話を聞いたことがあるが、これは今では否定されているという。「室内の酸素や二酸化炭素の濃度を変えても、あくびの発生頻度に影響はなかったという実験結果が報告され、血中酸素欠乏説は否定されました。近年、注目されているのは、あくびによって脳の温度を調整し、覚醒水準を上げようとしているのではないかという説です」(大原氏)。

 確かに、あくびは眠いときや退屈なときなど、覚醒水準が低下したときに出てきやすい。つまり、あくびは眠気を促しているのではなく、むしろ眠気を妨げ、体を覚醒させようとしているというのである。しかし、口を大きく開けて息を吸い込むだけで、果たして覚醒水準が上がるのだろうか。

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