「ヘムはまず、脾臓の中でビリルビンに変換され、血中に出てきます。ビリルビンは黄色です」
おっ、ここで色が変わった。それがおしっこになるのですか?
「いやいや、ビリルビンは肝臓に運ばれて、さらに化学変換されたあと、腸の中へ捨てられるのです」
腸に入ったビリルビンは、腸内細菌の働きでウロビリノーゲン、さらにステルコビリンという成分へと変化する。このステルコビリンが茶褐色。つまり、便の色だ。
でも、おしっこは?
「腸内のウロビリノーゲンの一部は、血液中に再吸収されます。これが腎臓を通って尿に出てきて、あの黄色になるのです」
なるほど。ずいぶんいろいろなところを通っているものだ。老廃物を捨てるのも、大変なことなんだな。
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- おしっこが濃くなるのは、脱水のサイン