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ビジネスパーソンに贈る 眠りの超スキル

すっきり目覚め、作業効率アップ! 「自己覚醒法」を実践する

目覚まし時計抜きで自然と起床…1週間で8割の人が可能に

 佐田節子=ライター

 実験に参加したのは、男性日勤労働者15 人(平均年齢41歳)。日ごろは7時間程度の睡眠を取っているが、実験では4日続けて5時間に短縮。そして起床直後と日中に、覚醒度をチェックする課題に取り組んでもらった。被験者は日ごろから規則正しい生活を送っていたため、8割の人が4日間で自己覚醒できるようになったという。その結果、自己覚醒で起床した日は、目覚まし時計で強制的に起こされた日より、起床直後も日中も課題の成績が明らかによかった(下のグラフ)。つまり、同じ寝不足の状態でも、覚醒度や作業能率が高かったわけだ。

自己覚醒により朝の各制度と日中の作業効率が向上
[画像のクリックで拡大表示]
健康な男性日勤労働者15人(平均年齢41歳)が、4日連続で睡眠時間を5時間に短縮。自己覚醒時と目覚まし時計などによる強制的覚醒時で、単純課題(数字が表示されたらできるだけ早くボタンを押す)の成績を比較した。結果は、強制的覚醒時より自己覚醒時の方が起床直後の課題、日中の課題ともに反応速度が上回っていた。それだけ覚醒度と作業効率が高いと言える。なお、朝の課題は自宅で、日中の課題は実験室で行われた。 (出典:J Sleep Res, (2014)23, 673-680)

 目覚めた後は「睡眠慣性」といって、しばらくは眠気を引きずる。この睡眠慣性は覚醒直前の眠りが深いほど悪化するという。自己覚醒の場合は、眠りが比較的浅くなったところで目が覚めるため、睡眠慣性が低減し、快適に目覚められる。つまり、それだけ覚醒度が高いわけだ。朝だけでなく、日中の覚醒度や作業効率まで改善する理由ははっきりしないが、朝の状態がよいと日中の状態にもよい影響を及ぼす可能性があるという。

 「寝不足のときは仕事の効率が落ちるし、最悪の場合、重大な事故につながったりすることもある。自己覚醒には、睡眠不足時の過度な眠気を低減したり、作業効率の低下を抑えたりする効果が期待できるので、うまく活用するといいでしょう。もちろん、一番いいのは寝不足にならないようにすることですが…」(池田研究員)

体は目覚める前に起きるための準備をしている

 それにしても、どうしてあらかじめ決めた時刻に自然と目が覚めるのだろうか。なんと、体の中では目が覚める前から、“起きる準備”が始まっているという。「人の体は、目覚める1時間ほど前から覚醒に関わる副腎皮質刺激ホルモンの分泌が増えてきます。起きる時刻を意識しておくと、そうでないときよりも分泌量が多くなることが明らかになっています。また、覚醒直前には脳の前頭前野という場所の活動が高まることも報告されています。昼寝の実験では、覚醒の3分ほど前から心拍数が増えてくることも分かっています。そうやって体が徐々に覚醒の準備をした結果、自然に目が覚めるわけです」と池田研究員。

 また、私たちの体には約24時間周期の体内時計が備わっているが、これとは別の“時計”も脳に存在しているという。これは時間経過を認知する「インターバルタイマー」と呼ばれるもの。池田研究員らの実験では、何時に起きようと意識すると、睡眠中の時間判断が正確になることが分かっている。「おそらくインターバルタイマーが正確になることにより、起きたい時刻付近で覚醒の準備が生じ、予定した時刻での自己覚醒が可能になると考えられます」(池田研究員)。

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