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ビジネスパーソンに贈る 眠りの超スキル

春の眠気対策、夕方から夜にやるべき“睡眠儀式”とは?

夕方にネクタイを緩めて、体をリラックスモードに

 佐田節子=ライター

夕方になったらネクタイを緩めよう

 睡眠の“負債“を返したいのは山々だが、そうは言っても全額返済は難しいという人も少なくないかもしれない。そんな場合は、睡眠の”質“を少しでも上げることで補いたい。白濱さんが3つのコツを教えてくれた。

 第1は、夕方から夜にかけての過ごし方。日中の“戦闘モード”(交感神経が優位な状態)から、“リラックスモード”(副交感神経が優位な状態)に切り替え、スーッと眠りに入っていける状況を作る。

 「例えば、朝はネクタイをキュッと締めることで頸動脈を軽く圧迫し、戦闘モードの交感神経を興奮させる。『さあ、今日もがんばるぞ』と気合いを入れているわけです。しかし、夕方になったらネクタイを緩めて、戦闘モードを解除する。そして、リラックスモードの副交感神経を優位にするスイッチを入れましょう」(白濱さん)

 ほかにも、音楽を聞く、ストレッチをする、入浴をする、好みのアロマを楽しむ、部屋の照明を暗めにする、夜はスマホやメールチェックはしない…など、スイッチの入れ方はいろいろ。「こうすれば眠れるという、自分なりの“睡眠儀式”を作ってください。それが癖にまでなってしまえば、しめたものです」と白濱さん。

睡眠の質を上げるには12時までに就寝

 第2は、睡眠の“ゴールデンタイム“を意識して、効率よく眠ることだ。

 「一般に、午後10時から午前2時までの間は、睡眠を促すメラトニンというホルモンが急激に増えるため、寝つきがスムーズで、深い睡眠が得られやすい。例えば、同じ5時間睡眠でも、午前3時に寝て朝8時に起きるのと、夜の12時に寝て5時に起きるのとでは、睡眠の深さや疲労回復の度合いが違ってきます。短時間眠ってすっきり起きたい人ほど、ゴールデンタイムを多く含む時間帯に眠るようにすると効率的。せめてメラトニンの分泌が盛んな、12時までにはベッドに入るようにするといいですね」(白濱さん)

 そして第3が、日中の過ごし方だ。

 「朝、目覚めたら、すぐにカーテンを開けて光を浴びましょう。実は、メラトニンは朝の光によって作られます。光を浴びることで脳ではメラトニン分泌の準備が始まり、14~16時間後に分泌量が多くなるのです。ですから、朝はしっかりと太陽光を浴びることがとても重要。朝の光には体内時計のズレを修正して、睡眠リズムを整える働きもあります。また、眠気が出やすい昼食後に15分程度の昼寝をとることも、睡眠不足解消の一助になります」と白濱さんはアドバイスする。

 睡眠が足りない人は早速、今日から量と質の睡眠改善に取り組もう。

「できるビジネスパーソンは、実はちゃんと寝ている」(白濱さん)。睡眠不足は仕事につきものではなく、むしろ“仕事の敵”なのだ。

(次回は、睡眠の質を上げる寝間着の選択法【「パジャマ離れ」が快眠を妨げていた】を紹介します)

白濱龍太郎(しらはま りゅうたろう)さん
睡眠・呼吸メディカルケアクリニック「RESM新横浜」院長
白濱龍太郎(しらはま りゅうたろう)さん 筑波大学医学群医学類卒業、東京医科歯科大学統合呼吸器病学修了。医学博士。東京医科歯科大学附属病院呼吸器内科、東京共済病院呼吸器内科を経て、2014年から医療法人RESM新横浜院長・理事長。日本睡眠学会認定医、日本医師会認定産業医。順天堂大学医学部公衆衛生学講師、早稲田大学スポーツ科学未来研究所招聘研究員なども務める。
疲れをとるなら帰りの電車で寝るのをやめなさい

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