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ビジネスパーソンに贈る 眠りの超スキル

睡眠不足でたまる脳内物質が記憶力減退の正体だった

適度な昼寝が認知症リスクを激減させる!

 伊藤和弘=フリーランスライター

睡眠不足はアルツハイマー病の発症リスクを高める

 記憶力が落ちるだけではない。恐ろしいことに、「慢性的な睡眠不足は将来の認知症にもつながる」と白濱院長は警告する。

 厚生労働省の推計によると、2012年の時点で認知症患者は約462万人いて、65歳以上の高齢者の15%を占める。2025年には700万人に達すると予想されている。

 認知症には「脳血管性認知症」や「レビー小体型認知症」などもあるが、圧倒的に多いのはアルツハイマー病だ。これは「β(ベータ)アミロイド」(アミロイドベータ)というたんぱく質が脳にたまって、脳の神経細胞を破壊することで起こる

 今のところ、なぜβアミロイドがたまるのかは分かっていない。そのため、アルツハイマー病の確実な治療法もないとされてきた。

 しかし、予防する方法がまったくないわけではない。

 「たまったβアミロイドは睡眠中に処理されます。年をとるとメラトニンというホルモンの分泌が減り、眠りが浅くなるため、βアミロイドがたまりやすくなる。日中に増えたβアミロイドを消すためには6時間半以上の睡眠が必要です」(白濱院長)

 それ以下しか眠らない日が続くと、たまったβアミロイドを処理しきれない。返せない借金のように、どんどんβアミロイドが増えていき、アルツハイマー病を発症する危険性が高まるというわけだ。

 実際、「睡眠時間が短い人はアルツハイマー病の発症率が高いことが分かっている」と白濱院長。2015年には、脳内にβアミロイドが増えると睡眠の質が悪くなり、さらにβアミロイドがたまりやすくなる悪循環を引き起こすことを示唆する研究結果も発表されている(Nat Neurosci. 2015 Jul;18(7):1051-7)。

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