日経グッデイ

ダイエットにいいのはどっち?

グミとチョコ、どっちが太りやすい?

ダイエットに効果的なお菓子の選び方

 古谷暢基=健康・美容・医療ジャーナリスト/プロデューサー

ダイエットの方法、考え方には諸説ありますが、この連載では、健康・美容・医療ジャーナリスト/プロデューサーであり、日本ダイエット健康協会代表理事として『「食べる」だけダイエット』(マガジンハウス)などの著書もある古谷暢基さんに、ダイエットに関する最新の考え方、ノウハウを紹介していただきます。

たくさんの甘いお菓子
今回はお菓子の選び方とダイエットについて考えてみましょう。(©nito500-123rf)

 今回は実際の生活にありうるケースを考えながら、より実践的なダイエットを考えていきましょう。ダイエット、美容面ともにあまりオススメできませんが、どうしても女性が好きなお菓子についてです。

 では、まず次の問題について考えみてください。


【問題】コンビニなどで定番の次のお菓子のうち、同じ量(重さ)を食べるとしたらどちらが太りやすい?

(A)グミ(果物ではなくお菓子の方)
(B)チョコレート

 答え:(A)

 ここでのポイントは、カロリーのPFCバランス(=炭水化物、タンパク質、脂質のバランス)、および血糖値の上昇度(GI値)とインスリンです。

 この2つのお菓子の代表的なものとしてM社の商品を例に挙げると、PFCバランスは以下となります。

グミ 1袋(51g)ミルクチョコレート(51g)
カロリー169kcal284kcal
タンパク質3.1g3.9g
脂質0g17.7g
糖質39.2g26.4g
食物繊維0g1.8g

グミはエネルギー吸収に大変優れている

グミの主成分は麦芽糖。
グミの主成分は麦芽糖。(©diana taliun-123rf)

 グミの主成分である水飴は、白砂糖が入ってくる前の日本の伝統の甘味料であり、米類の食材の中ではGI値が最も高いモチ米と、麦芽糖を絞って作られたものです。

 主成分の麦芽糖は、全食品の中で最もGI値が高い白砂糖並みの血糖値アップ力を持ちます。さらにグミのPFCの構成を見てお分かりの通り、食品全体のGI値を下げる役割の脂質はゼロ、タンパク質も少なく、よって食品としてのグミは「体脂肪製造」の命令を出すインスリンの過剰分泌を非常に促しやすいといえます。

 水飴は同時に、舌で感じる甘みも少ないので、多めに使われる傾向もあります。

 また、グミはエネルギー吸収に大変優れているという観点から、大学の駅伝などのスポーツ競技中のエネルギー補給に使われたり、水飴を乾燥させたものは「膠飴(こうい)」という滋養強壮の漢方薬にもなっています。

チョコレートは糖質のほか、脂質、タンパク質、食物繊維を含む

チョコレートは糖のほかに脂質、タンパク質、食物繊維などを含む。
チョコレートは糖のほかに、脂質、タンパク質、食物繊維などを含んでいます。(©mistac-123rf)

 対してチョコレートは、同分量のグミに比較してカロリーは多いですが、PFCバランスにおける糖分の量はグミの約半分、さらにそれをコーティングして吸収を抑える脂質、タンパク質が多く、食物繊維も含んでいることが分かります。

 よって、もちろん食べ過ぎはタブーですが、血糖値が上がりにくく、グミに比べて太りにくいと言えるでしょう。

 なおかつ、チョコレートにはポリフェノール類、デオプロミン、カフェインといった原料植物に含まれる成分が残っており、そのダイエット・美容効果も期待できるといえるでしょう。

チョコレートがダイエットに効いた例もある

 以前私が出演したテレビ番組で、チョコレートが大好きでたまらないアメリカ人の超肥満男性が、食前にチョコレートを食べることによって、115kgの減量に成功した例を解説しました。

 このケースでは、チョコレートという食材そのもののダイエット効果というよりは、大好物であり、かつ脂質分と糖分が主成分のチョコレートを食事の10分ほど前に摂ることにより、血糖値上昇と満腹感(満足感)から食事の食べ過ぎを防いだ結果といえます。

 最近よく知られるようになった「食べる順番ダイエット」では、炭水化物食材を一番あとに持ってくることでインスリンの過剰分泌を防ぎますが、このように逆に食前に血糖値を上げるものを少量食べて、食欲を減らす方法も有効なケースはあるでしょう。

※記事中に出てくる問題は、日本ダイエット健康協会が実施している「ダイエット検定」より紹介しています。
古谷暢基(ふるや まさき)さん
健康・美容・医療ジャーナリスト/プロデューサー
古谷暢基(ふるや まさき)さん 本や雑誌の著者、講演、講師などとして活動する一方、同時にルーシーダットンの代表取締役として、数々の健康・美容ビジネスを仕掛ける。日本ダイエット健康協会代表理事、和ハーブ協会理事長。ダイエット・予防医学のスタンダード知識を発信する検定・資格「ダイエット検定」の受験者数は1万人を突破。著書に『「食べる」だけダイエット』(マガジンハウス)など。
日経ウーマンオンライン2013年11月5日付け記事からの転載です。