日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > ダイエット・食生活  > 左党の一分  > 酒飲みが悩む中性脂肪! 問題はお酒よりおつまみだった?  > 2ページ
印刷

左党の一分

酒飲みが悩む中性脂肪! 問題はお酒よりおつまみだった?

左党の脂質対策【前編】コレステロールより中性脂肪に注意

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

コレステロールより中性脂肪のほうが問題?

 先生、中性脂肪って何なのでしょう? そんな悪者なのですか?

 「中性脂肪とはヒトのカラダに存在する脂質の一種で、身体活動のエネルギー源になります。体脂肪のほとんどが中性脂肪で、別名『トリグリセリド(TG)』と呼ばれています。主な働きは食べ物が足りないときのエネルギーの貯蔵庫、内臓の保持、体温を一定に保つなどさまざまです」(栗原さん)

 なるほど、中性脂肪はカラダにとって重要な役割を果たしてくれているではないか。とはいえ、過ぎたるは及ばざるがごとし。中性脂肪が多すぎることが問題なのだろうか。素人的にはコレステロールのほうが厄介で、中性脂肪は多少、多くても問題ないように思うのだが…。

 「それは違います。中性脂肪はコレステロールより注意しなくてはなりません。中性脂肪は肝臓で作られるほか、小腸でも作られます。過剰になると小腸の血管からしみ出て、周囲の内臓や血管に蓄積されます。いわば内臓肥満型になります。また血中の中性脂肪が高くなると脂質異常症の1つ『高トリグリセリド血症』となり、血液がドロドロの状態になります。これによって血管が老化し、動脈硬化を加速させ、心筋梗塞、脳梗塞といった重篤な疾患を引き起こす原因になるのです」(栗原さん)

(c)Vitaliy Vodolazskyy -123rf

 「一方のコレステロールは、細胞膜や神経細胞を作る材料となります。さらに各種ホルモンや胆汁酸の材料としても使われています。コレステロールというと、何となくカラダに悪いものと思っている方が少なくありませんが、実はカラダにとってなくてはならない大切な存在です」(栗原さん)

 「そして、コレステロールには善玉(HDL)と悪玉(LDL)があるのはよく知られています。悪玉(LDL)は低いほうがいいと思われていますが、これも必ずしも正しくありません。少々難しい話になりますが、LDLはコレステロールの『運搬役』、HDLはコレステロールの『回収役』で、いずれも必要なものなのです。問題なのは、HDLコレステロールの不足で、LDLコレステロールが高くても、HDLコレステロールが高ければ基本的に問題ありません」(栗原さん)

 なるほど、悪玉のLDLコレステロールだけ高いという状態はよくないが、善玉のHDLコレステロールが高くて、善玉と悪玉のバランスがとれていれば大丈夫というわけだ。

中性脂肪が多いと、善玉/悪玉コレステロールの比率に影響

 そこで栗原さんは「さらに怖いことがある」と話す。実は、中性脂肪が多いと、このHDLコレステロールとLDLコレステロールのバランスを崩してしまうのだという。さらに「超悪玉コレステロール」を生むという。

 「中性脂肪が過剰になると、HDLコレステロールが減ります。さらにはLDLコレステロールを小型化し、『小型LDLコレステロール』という『超悪玉コレステロール』を生み出すことも分かってきました。これがまた非常に厄介なのです。超悪玉コレステロールはサイズが小さいため、血管壁に入り込み、蓄積しやすく、酸化されやすいという特性を持っています。また一般的な悪玉コレステロールに比べ、血管内に長くとどまることから、動脈硬化の進行をさらに加速させてしまうのです」(栗原さん)

 「繰り返しになりますが、コレステロール単体で見れば、HDLコレステロールの数値が高ければ、LDLコレステロールが高くてもそう問題はありません。しかし中性脂肪が高いと、コレステロールの質が悪くなり、確実に動脈硬化が進むので注意が必要です」(栗原さん)

酒好き医師が教える再考の飲み方

RELATED ARTICLES関連する記事

ダイエット・食生活カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • もの忘れと将来の認知症の関係は?

    「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」…。“もの忘れ”は、ミドル以上なら誰にでも経験があるもの。本特集では、もの忘れの原因は何なのか、将来の認知症につながるのかなどについて紹介する。

  • 健康寿命を左右する「全粒穀物と食物繊維」の摂取方法

    今、世界的に「全粒穀物」の健康効果が注目されている。全粒穀物の摂取が増えるほど、がん、心血管疾患、総死亡率が低くなるという研究報告も出ている。その健康効果の中核となっているのが「食物繊維」だ。食物繊維が体にいいことはよく知られているが、主に便通などに影響するものと軽視されがち。だが、食物繊維不足は生活習慣病と密接な関係がある。本特集では、主食の選択が及ぼす健康効果から、注目の大麦の健康効果、穀物以外の食物繊維のとり方までを一挙に紹介する。

  • 「胃がん」撃退のため知っておきたい最新情報

    これまで多くの人の命を奪い、「死の病」であった胃がんが、「ピロリ菌」除菌の登場によって未然に防ぐことができる病気になってきた。また、万が一胃がんになってしまった場合も、胃カメラによる検診を定期的に受けていれば、超早期の段階で見つけて治療し、胃の機能をほとんど損ねることなく日常生活に戻ることができる。本特集では、近年死亡率が大きく減少している胃がんの最新事情をまとめる。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2018 Nikkei Inc. All rights reserved.