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左党の一分

筋肉を増やすなら、お勧めの酒のつまみはどれ?

赤身の肉や魚、鶏のささみなどで動物性たんぱく質を摂取しよう

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

 藤田さんによると、「たんぱく質だけでなく、筋肉の合成を促進する食べ物も一緒にとったほうがいい」とのこと。中でも「ビタミンB群とビタミンDは積極的にとるべき」だという。

 「ビタミンB群は運動後の疲労回復をサポートし、ビタミンDは筋肉の合成を促進します。これらは、意識して、たんぱく質と一緒にとってほしい栄養素です。また、ほかにも、ビタミンC、亜鉛、鉄、糖質、カルシウムなどをバランスよくとることが大切です」(藤田さん)

 ビタミンB群のうちB6は、アミノ酸の再合成を手助けする働きがあり、赤身の魚やささみに多い。ビタミンDは青魚などに多く、また日光を浴びることで体内で合成される。

 筋トレラブの酒好きの多くは、「筋肉=たんぱく質」という図式が頭にあるので、ついほかの栄養素をないがしろにしがちかもしれない。また、カラダを絞り込むため、糖質制限をしている人も少なくないが、「糖質が不足すると、筋肉の分解につながるので注意してください」と藤田さん。筋トレで筋肉をつけたいなら、糖質もきちんととらなければならないのだ。

寝酒や“夜筋トレ”は避ける

 さて、たんぱく質の効果的な摂取の仕方が分かったところで、食事以外の生活面で注意したいことや、トレーニングのコツなどを藤田さんに伺ってみよう。

 「お酒が好きな方へのアドバイスとしては、寝酒は極力控えてください、ということ。寝酒は睡眠の質を低下させ、夜中に目が覚めて逆に睡眠不足になったりします。睡眠不足になるとストレスホルモンが分泌され、筋肉を分解する働きが強まります」(藤田さん)

 筋トレをはじめとする運動は睡眠の質を高めると言われているが、21時以降に運動すると交感神経が刺激され、なかなか寝付けなくなったりと、逆効果に。「夜に筋トレする場合は、20時くらいまでに終わらせるといいでしょう」と藤田さん。

 筆者は、前回の取材以降、自宅での朝筋トレがすっかり定着したが、このところの新型コロナの影響で、会社帰りにジムに行くことが難しくなっている人も多いのではないだろうか。

 「ジムに行くのはハードルが高いのであれば、まずは日常生活の中で運動習慣を身につけるようにしましょう。エスカレーターではなく階段を使う、バス停1つ分歩くなど、ちょっと意識を変えるだけでも運動量は増えます」(藤田さん)

初日は「着替えるだけ」でもOK!

まずはトレーニングウエアに着替えるだけでOK。着替えると「せっかくだし筋トレしようかな」と思えるようになってくる(c)Roman Samborskyi-123RF
まずはトレーニングウエアに着替えるだけでOK。着替えると「せっかくだし筋トレしようかな」と思えるようになってくる(c)Roman Samborskyi-123RF

 これから筋トレをスタートしようと思っている方は、自分のペースで徐々に運動の習慣を身につけていけばいい、と藤田さんは言う。「いきなりダンベルを買うのではなく、自分の体重を重りとして使う、スクワット、腕立て伏せなどの自重トレーニングや、プランクなど、器具を使わず、自宅でできることから始めてみましょう」(藤田さん)

 「最初から完璧なトレーニングプランを立てて、それを実行しようと思うと面倒ですよね。それより、初日はトレーニングウエアに着替えるだけでもいいんです。次の日は、まず着替えた後に、『せっかく着替えたんだし、筋トレしようかな?』と思えるかもしれない。そうやって無理なく体を動かしていきましょう」(藤田さん)

 挫折しやすい自宅筋トレも、確かに着替えるだけでもいいと思えば気が楽だ。飲んだ翌朝にしんどいときでも、「まず着替えだけ」と思えば重い腰が上がるし、それから「せっかく着替えたし筋トレするか!」となったらもうけものだ。

 コロナ前より自宅にいる時間が長くなった今、「朝筋トレ+たんぱく質摂取」で、筋力を増やし、多少飲み過ぎても太りにくいカラダを目指したいものである。

(図版制作:増田真一)

藤田聡(ふじた さとし)さん 立命館大学スポーツ健康科学部 教授
藤田聡(ふじた さとし)さん 1970年生まれ。1993年、ノースカロライナ州ファイファー大学スポーツ医学・マネジメント学部卒業。1996年、フロリダ州立大学大学院 運動科学部 運動生理学専攻 修士課程修了。2002年、南カリフォルニア大学大学院 キネシオロジー学部 運動生理学専攻 博士課程修了。2011年より現職。運動生理学を専門とし、老化と共に起こる筋量と筋機能の低下(サルコペニア)に焦点をあてた骨格筋タンパク質代謝についての研究を行っている。監修本に『筋肉がつく! やせる! タンパク質データBOOK』『眠れなくなるほど面白い 図解たんぱく質の話』、共著に『スポーツサイエンス入門』など。
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