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左党の一分

お酒で顔が赤くなる人は骨折リスクが2.5倍!

飲酒と骨粗しょう症【前編】お酒を飲むと骨粗しょう症が進む?

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

お酒を飲めば当然リスクは上がる!

 そこで、恐ろしいことに気がついた。お酒を飲まなくてもアセトアルデヒドの影響を受けるなら、お酒を飲んで、よりアセトアルデヒドの影響を受けると、骨粗しょう症のリスクはさらに上がるのではないか。先生、どうなのでしょう?

 「その通りです。お酒を飲めば、体内でアセトアルデヒドが発生するわけですから、その影響は当然受けますし、そちらの影響のほうがはるかに大きいと考えられます。ALDH2の活性が低い人がお酒を常飲するようになると、骨粗しょう症による大腿骨近位部骨折のリスクがさらにアップするということになります」(宮本さん)

 やはりそうだったか。何と恐ろしい…。

 頭が混乱しているところに、宮本さんからさらなる追い打ちがかかる。

 「昔はお酒を飲んですぐ顔が赤くなっていたけど、飲み続けているうちに赤くならなくなったという人は、さらに注意が必要です。元来はアルコール耐性が弱いわけですから。また酒豪の人(ALDH2の活性が高いタイプ)でも、飲み過ぎれば骨折のリスクが高くなります」(宮本さん)

 となると、日常的に酒をたくさん飲む人は、骨粗しょう症のリスクは避けられないということになる。宮本さんによると、そもそも「過度な飲酒が骨粗しょう症のリスクを高める」というのは、以前から医師の間では共通認識となっているのだそうだ。

         ◇        ◇        ◇

 うーむ、多少予想はしていたものの、実際に話を聞くと予想以上の影響の大きさで、心が折れそうである。酒を飲み続けながら、健康寿命を長くし、バラ色の老後にするためにも何とかして対策を練らねばならない。

 宮本さんによると、大腿骨近位部骨折は家族歴がある、つまり遺伝性があることが知られており、今回の研究結果はその要因の一つと考えられるという。「お酒を飲むと赤くなることは、本人あるいは家族などが骨折リスクに気付くための指標の一つになります。該当する人は家庭でできる骨折対策に取り組んでいただきたい」と話す。

 では、先生、何かリスクを下げる手立てはあるのでしょうか?と尋ねると、「もちろんあります」と宮本さん。気になる対策は後編に続く。

(図版:増田真一)

宮本 健史(みやもと たけし)さん
慶應義塾大学医学部 整形外科学 先進運動器疾患治療学寄付講座 運動器科学研究室 室長
宮本 健史さん 1994年熊本大学医学部卒業、2001年同大学大学院博士課程修了。2004年慶應義塾大学医学部助手(整形外科/発生・分化生物学)、2006年同大学医学部講師などを経て、2013年4月より現職。専門は、整形外科、骨代謝、骨粗しょう症。2005年、整形災害外科学研究助成財団 マルホ奨励賞、2007年、長寿科学振興財団 理事長賞、日本整形外科学会 学会奨励賞、2012年、日本骨代謝学会 学術賞、2018年、日本リウマチ学会 学会賞を受賞。
酒好き医師が教える最高の飲み方

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