日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > ダイエット・食生活  > 左党の一分  > お酒を飲んで顔が赤くなる人、ならない人は何で決まるのか  > 4ページ
印刷

左党の一分

お酒を飲んで顔が赤くなる人、ならない人は何で決まるのか

原因はアセトアルデヒド!食道がんなどにも影響が

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

遺伝子検査で自分のタイプを知るのが一番

 失活型はまず自ら酒を口にすることがないにしても、酵素誘導によって酒が強くなった不活性型は特に注意する必要がありそうだ。だが、そもそも自分が「不活性型」かどうかわからなくては始まらない。

 「遺伝子検査を受け、自分のタイプを知るのが一番です。自分では活性型と思っていても、実は不活性型だったりする可能性も大いにあります。がんのリスクを回避するためにも初期投資だと思って、専門機関などできちんと検査されることをおすすめします。最近では一般向けの遺伝子検査サービスでもわかります」(垣渕先生)

 確かに、飲酒歴が長くなるほど、自己判断で活性型と思い込んでいる人も少なくなさそうだ。ALDH2の活性だけでなく、他の病気の罹患リスクや肥満の可能性を知るためにも、垣渕先生の言うように初期投資だと思って遺伝子検査を検討してもよさそうだ。

 予算的に遺伝子検査が厳しい場合は、『アルコールパッチテスト』という手もある。やり方は実に簡単。脱脂綿に市販の消毒用アルコールを含ませ、上腕部の内側にテープで7分間固定し、はがした直後と10分後に、脱脂綿が当たっていた肌の色でALDH2の活性を見るだけ。脱脂綿をはがした後、肌の色が変化しないのが活性型、10分後に赤くなるのは不活性型、直後に赤くなるのは失活型という判定になる。ただ、先ほども説明したように、遺伝子的に失活型の人でも赤くならない人もまれにいるので、正確に自分のタイプを知りたい場合は遺伝子検査のほうが正確である。

 「いずれの方法であっても、自分のALDH2のタイプを知ることは、がんをはじめとするアルコールによる疾患リスクを回避し、普段の飲み方を一考するきっかけになります。一度検討してみてください」(垣渕先生)

 学生時代から、「やれコンパだ、一気飲みだ」を経験して、酒に強くなった左党も世の中には多いはず。だが、酒豪だと思い込んで飲みすぎ、がんのリスクを高めてしまっていたという事態は避けたいものだ。一方、酒に弱いのに顔が赤くならないため、上司などから酒を無理強いされて困ったという人もいるのではないだろうか。

 こうした事態は自分のALDH2のタイプを知っていれば回避できるはずだ。お酒との付き合い方を決める上でも、「自分がどのタイプか」を把握するのはとても重要。忘年会シーズンの前に、まずは「アルコールパッチテスト」を試す。余裕のある方は遺伝子検査サービスを受けてみてはいかがだろうか?

垣渕洋一(かきぶち よういち)さん
成増厚生病院・東京アルコール医療総合センター長
垣渕洋一(かきぶち よういち)さん 1994年、筑波大学大学院医学専門学群博士課程修了。同大学附属病院などでの研修の後、2002年より成増厚生病院に勤務。臨床業務に加え、日本精神科看護技術協会、日本精神科病院協会、地域の保健所、自助グループなどで講師としても活動中。『セルフケア・シリーズ アルコールこうしてつきあう』(保健同人社、2008年)の監修などを手掛ける。
酒好き医師が教える再考の飲み方

先頭へ

前へ

4/4 page

RELATED ARTICLES関連する記事

ダイエット・食生活カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 「胃がん」撃退のため知っておきたい最新情報

    これまで多くの人の命を奪い、「死の病」であった胃がんが、「ピロリ菌」除菌の登場によって未然に防ぐことができる病気になってきた。また、万が一胃がんになってしまった場合も、胃カメラによる検診を定期的に受けていれば、超早期の段階で見つけて治療し、胃の機能をほとんど損ねることなく日常生活に戻ることができる。本特集では、近年死亡率が大きく減少している胃がんの最新事情をまとめる。

  • 寝ても取れない疲れを取るには?

    「疲労大国」といわれる日本。「頑張って仕事をすれば、ある程度疲れるのは当たり前」「休む間もないほど忙しいが、やりがいがあるから、さほど疲れは感じない」などと思っている人も多いかもしれない。だが、睡眠時間を削るような働き方を続けていると、知らぬうちに疲れはたまる。結果、「寝てもなかなか疲れがとれない」という状態に陥るばかりか、免疫力の低下や、生活習慣病の発症につながることは多くの研究で知られている。疲労の正体から、疲労回復の実践的な方法までをまとめた。

  • つらい筋トレ不要? 効率的に「お腹を凹ませる」トレーニング

    薄着の季節になると、何かと気になる“お腹ぽっこり”。短期間で何とか解消したい!と思う人は多いだろう。しかし、スポーツジムでしっかり運動するのはつらいし、運動する時間を確保するのも大変だ。そこで、今回のテーマ別特集では、手軽に実践できる「ドローイン」と「猫背姿勢の改善」で“ぽっこりお腹”を解消していこう。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2018 Nikkei Inc. All rights reserved.