日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様
日経Gooday TOP  > ダイエット・食生活  > 左党の一分  > お酒が免疫力にもたらす、より深刻な“2次的”影響とは?  > 3ページ目
印刷

左党の一分

お酒が免疫力にもたらす、より深刻な“2次的”影響とは?

飲酒と免疫【後編】生活習慣病、がん… お酒が誘発する疾病と免疫力の関係

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

 そして安部さんは、こう続けた。

 「糖尿病や動脈硬化になると、心臓の働きも悪くなります。心臓は血液を全身に送り出すポンプとして重要な臓器です。心臓の働きが悪くなると、さまざまな障害がカラダのあちこちに現れ、血流も悪くなり、それがさらに免疫に影響を及ぼすのです」(安部さん)

「ストレス解消」は別の方法で

 話が進むにつれ、酒好きには耳が痛い内容ばかり……。

 免疫力を下げないためにも、先ほど挙がった糖尿病や動脈硬化などのリスクを上げてしまうような飲み方は控えなければならない、というのは百も承知である。

 しかし「全く飲まない」というのは、酒好きにとってかえってストレスになってしまう。安部先生、ストレスをためないためにも、何かいいアドバイスをいただけないでしょうか?

 「おっしゃる通り、お酒好きの方にとって、断酒はかえってストレスになりますよね。ストレスは免疫に悪影響を及ぼしますので、飲み方に工夫をされるとよいと思います。免疫の第1段階である自然バリアの粘膜を傷めないよう、のどがチリチリするようなアルコール度数の高いお酒は、避けたほうが無難です。どうしても飲みたいなら、炭酸水や水などで割って飲むことをお勧めします。また、生活習慣病やがんなどのリスクを上げないためには、飲み過ぎないようにしましょう。休肝日も取り入れてほしいですね」(安部さん)

 日常的にウイスキーやジンなどをストレートで好んで飲む方は気を付けたほうがよさそうだ。病気にならないためにも、もちろん多量飲酒の習慣は避けたい。適量といえば、1日当たり、日本酒なら1合、ビールなら中瓶1本、ワインならグラス2杯程度だ。さらに安部さんは、こんなアドバイスもしてくれた。

 「新型コロナウイルスによって家飲みが増えた方も多いと思うのですが、私はこれを機に飲み方をアップデートしてほしいと考えています。一つはお酒をストレス発散のツールにしないということです。ストレス解消のために飲むと、どうしても酒量が増えてしまいますから。ストレスは運動など、お酒以外のことで発散するようにしましょう」(安部さん)

 緊急事態宣言以降、家飲みが増え、人によってはこれまで以上に酒量が増えた方も多いのではないだろうか。また、生活様式の変化によって、ストレスが増大し、ついお酒に走ってしまう人も少なくないはず。しかし、出社する必要がなくなったので自由な時間が増え、ジョギングやウォーキングを始めたというポジティブな話もよく耳にする。

 先生、運動といえば、お酒に代わるストレス解消ツールとしてはもちろん、免疫力をアップさせるのに効果的なんですよね?

 「その通りです。しかしあくまで適度な範囲にとどめておきましょう。というのも、運動することが“義務”となってしまうと、かえってストレスになってしまうからです。また激しい運動は免疫力を下げるというデータもあります」(安部さん)

 そういえば、「アスリートは風邪を引きやすい」という話を耳にしたことがある。「激しい運動によって体にストレスがかかると、コルチゾール(副腎皮質ホルモン)というストレスホルモンが分泌され、これによって免疫が抑えられてしまう」と考えられている。

酒好き医師が教える もっと! 最高の飲み方
飲酒
免疫
キーワード一覧へ

RELATED ARTICLES関連する記事

ダイエット・食生活カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 「中途覚醒が多く寝た気がしない」 中高年の睡眠の悩み解消術

    「睡眠の途中で何度も目を覚まし、眠った気がしない」「早朝に目覚めてしまい、その後なかなか寝付けない」――。歳をとるにつれ、そんな「中途覚醒」「早朝覚醒」に悩まされるようになったという人も多いだろう。なぜ中途覚醒は起きるのか。中途覚醒を解消して、若い頃のような「熟睡」を手に入れることはできるのか。このテーマ別特集では、中途覚醒の原因と、それを解消するための対策を一挙紹介していく。

  • 強い足腰を維持するための「骨」の強化法

    健康長寿の大敵となる「骨の脆弱化」を予防するには、若いうちから「骨を強くする生活習慣」を取り入れていくことが大切だ。このテーマ別特集では、骨が弱くなるメカニズムや危険因子、骨を強く保つための生活習慣のポイントなどについて解説していく。

  • もの忘れと認知症の関係は? 認知症リスクを下げる生活のポイント

    年を取っても認知症にはならず、脳も元気なまま一生を終えたいと誰もが思うもの。しかし、「名前が出てこない」「自分が何をしようとしたのか忘れる」といった“もの忘れ”は、中高年になると誰もが経験する。⾃分は周りと比べて、もの忘れがひどいのでは? ひょっとして認知症が始まったのか? と不安になる人も多い。このテーマ別特集では、もの忘れの原因や、将来の認知症にどうつながるのか、認知症を予防するにはどうすればいいのかについて、一挙にまとめて紹介する。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

日経Gooday新型コロナ特設

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2021 Nikkei Inc. All rights reserved.