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左党の一分

酒好き女性に朗報 乳がんリスクを下げる可能性のあるつまみとは

お酒を飲むなら「量」と「頻度」のどちらかは妥協しよう

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

 揚げ物などハイカロリーなつまみのとり過ぎに注意し、お酒を飲んだときのシメのラーメンはごくたまにやらかす程度に我慢したい(参考記事「酒飲みがダイエットを成功させるために常備したいつまみ5選」)。リスクを下げる「可能性あり」の運動も取り入れつつ、節制を心がけたほうが良さそうだ。

*2 国立がん研究センター「がんのリスク・予防要因 評価一覧」より。BMI(体格指数)は、体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))。

リスクはゼロではない、定期的に検査を

 さて、「乳がんはエストロゲンと関係性が深い」ことを聞いて、低用量ピルをはじめとする女性ホルモンを補充する治療を行っている方はかなり気になっているのではないだろうか。

 先生、生理不順や更年期などの対策に使う低用量ピルを服用しているお酒好きの女性は、乳がんの罹患リスクが上がるのでしょうか?

 「正直、リスクはゼロとは言い切れません。利を得れば、失うものもあります。ただ初期に発売されたピルとは異なり、現在処方されているものはエストロゲンだけでなく黄体ホルモンも含有されているので、その分エストロゲンの量が少なく、リスクは下がると考えられます。低用量ピルに関しても、お酒と同じように『リスクはゼロではない』ということを念頭に置いて服用し、定期的に乳がん検診を受けるようにされるといいでしょう」(松尾さん)

 私自身、若年性更年期の治療を皮切りに、もう15年近く低用量ピルや、更年期の治療薬(ウェールナラ)を飲んでいるが、現在まで主だった副作用はない。こうしたホルモン剤のリスクを受け止めつつ、更年期のしんどい症状を改善し、年に1回の乳がん検診を受けることで安心も得ている。

 松尾さんは、定期的な乳がん検診の重要性について、こう教えてくれた。

 「さまざまながんの中でも、乳がんは早期発見できれば命を落とす可能性が少ないものです。また発見が早ければ早いほど、手術治療での切除部位も最小限で済みます。乳がんの罹患は40代に急上昇し、その後はずっと高い状態を維持します。つまり40代以降はいくつになっても乳がんのリスクがあると考え、定期的に検診を受けることが賢明です」(松尾さん)

 乳がんのリスクを理解した上で、酒の量や頻度をセルフコントロールし、おつまみにも気を付ける。さらに早期発見のために年に1回の乳がん検診を受ける。そして閉経前、閉経後にかかわらず、適度な運動にも取り組む。こうしたことを意識し、酒を長く楽しんでいただきたい。

(図版制作:増田真一)

松尾恵太郎(まつお けいたろう)さん 愛知県がんセンター がん予防研究分野分野長
松尾恵太郎(まつお けいたろう)さん 1996年岡山大学医学部卒業。亀田総合病院、岡山大学医学部附属病院医員(第二内科)、愛知県がんセンター研究所(研修生)、ハーバード公衆衛生大学院疫学部(国際がん研究機関ポストドクトラルフェロー)を経て、2003年より愛知県がんセンター研究所疫学・予防部研究員。2013年より九州大学大学院医学研究院予防医学分野教授。2015年より愛知県がんセンター研究所遺伝子医療研究部部長。2018年4月より現職。

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