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左党の一分

酒乱かどうかの決め手は、飲酒中の記憶が消えるブラックアウト!?

酒乱の条件【後編】アルコールが脳に及ぼす影響

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

酒が入ると、性格が一変する「酒乱」。テンションが上がって宴会が盛り上がる「いい酒乱」もいる一方で、度を越して傍若無人な振る舞いをして大きな問題になるケースもある。酒乱を生む要因として、主に「遺伝的要因」と「環境的要因」があることは前編で説明した。では、酒を飲むと、どうして酒乱と呼ばれる状態になるのだろうか。前編に引き続き、帝京科学大学教授の眞先敏弘さんに話を聞いていこう。

酒を飲んで「記憶が消えた」という経験をした人は少なくないだろう。これは酒乱と関係あるのだろうか。(c)Shojiro Ishihara-123RF

 酒を飲んだ途端、性格がガラリと変わり、テンションが急上昇して、きわどい発言を連発したりする「酒乱」。軽い酒乱なら、場が盛り上がって楽しくなることもあるだろうが、人によっては、目が座り、人格が変わったように傍若無人な振る舞いをするケースもある。

 酒乱を生む要因として、主に遺伝子によるもの(酒乱遺伝子ADH1B*2を持っていて、下戸遺伝子ALDH2*2を持っていないタイプ)、そしてその人が置かれている環境があることは、前編で紹介した。

 後編では、酒を飲むと“酒乱的”な飲み方になるメカニズム、そして酒乱の人にありがちな「酒を飲むとその時の記憶が消える症状」との関係について、神経内科医で『酒乱になる人、ならない人』(新潮新書)の著者である帝京科学大学 医療科学部 医学教育センター教授の眞先敏弘さんに話を伺っていこう。

酒を飲んだとき、酒乱の脳内はどうなっている?

 前編の先生の説明では、酒乱を生む主たる要因の一つに遺伝子の違いがあり、それが血中のアルコール濃度の上がり方に影響するということだった。そして、血中アルコール濃度が一定値を超えてくると、酒乱と呼ばれる状態になる可能性が高まるという。

 では、血中のアルコール濃度が上がったとき、私たちの体内(主には脳だと思われるが)では何が起こっているのだろうか。それが「ガラリと性格が変わったり、驚くような飲み方・振る舞いをする」こととどう関わっているのだろうか。

 この疑問を眞先さんにぶつけると、こんな回答が返ってきた。「酒乱は、『新しい脳』と呼ばれる大脳新皮質と密接に関わっています」(眞先さん)

 新しい脳? それは一体どういったものなのだろう?

 「人間の大脳皮質は、新皮質、旧皮質、古皮質の3つに分けられています。『新しい脳』と呼ばれる新皮質は、最も新しく進化した大脳皮質で、理性を司り、人間の高度な精神活動の源となっています。一方、旧皮質、古皮質は『大脳辺縁系』と呼ばれ、比較的古くから存在していた大脳皮質です。食欲、性欲といった原始的欲求と深いつながりがあると考えられており、大脳の深部にあります」(眞先さん)

脳の構造
感情、欲望などを司るのは脳内の「大脳辺縁系」(旧皮質、古皮質)という部分。その感情を抑え、思考や判断といった「知性」「理性」に関することを司るのが「大脳新皮質」だ。アルコールはまず大脳新皮質を麻痺させる
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酒好き医師が教える再考の飲み方

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