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左党の一分

白ワインも低糖質! そして赤より殺菌効果が強力だった

夏にピッタリ白ワイン、その健康効果は?

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

白ワインも低糖質だった!

 ここまでの佐藤さんの話で、白ワインの健康効果も充実していることがよく分かった。

 だが、1つ気になるのが白ワインの糖質である。いくら健康効果が高くても糖質が高いとなると手を出しにくくなる。糖質のとり過ぎは、肥満の原因となるのはもちろん、血糖値も上昇させる。近年は、食後に血糖値が急上昇する食後高血糖(血糖値スパイク)のリスクもよく指摘される。また、中性脂肪値を上げる大きな要因の1つが糖質であることは、当連載の以前の回でも紹介した通りだ。メタボを気にしている人なら、できるだけ低糖質のお酒を選びたいと思っている人も少なくないだろう。

 佐藤さんは、糖質を気にする人こそワインがお勧めだと話す。あまり知られていないが、ワインは醸造酒の中でも糖質が少ないのだという。「ワインの成分で特徴的なのは、有機酸が多い一方で、糖質が少ないことです」(佐藤さん)

 文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」のデータでは、赤ワイン、白ワインの糖質は100グラム当たりそれぞれ1.5、2.0グラムとなっている。一方の、日本酒は3.6~4.9グラム、ビールは3.1~4.9グラム程度だから、ワインは大幅に糖質が少ないことが分かる。

 ワインが低糖質なのはうれしいが、このデータを見る限り、今回のテーマとなっている白ワインは、赤ワインよりも糖質が高めだ。ビールや日本酒よりは断然少ないが…。先生、そこはどうなのでしょう?

 「確かに一部の安価な甘い白ワインは、赤ワインよりも糖質が多く含まれているものがあります。しかし、一般的な辛口の白ワインの糖質量は、赤ワインの糖質量とほとんど変わりません。低糖質なのは、白ワイン、赤ワインとも共通に言えることです。辛口と表示がある白ワインを選ぶようにするといいでしょう」と佐藤さんは話す。

 ただし、「アメリカやチリなどのニューワールドのワインの中で安価なものには、甘味が強く、糖質が高いものもある」と佐藤さんは話す。特にアメリカは甘口が好まれる傾向にあるのだという。佐藤さんのお勧めの1つは、フランス・アルザス地方の白ワイン。「アルコール度数も低めで、上品な甘さでおいしく、評価が高い」のだという。これはぜひともチェックしたい。

スパークリングワインの健康効果は、白ワインと同じ?

スパークリングワインは、白ワインを造った後、瓶やタンク内でもう一度発酵させて造られる。(c)Maksim Shebeko-123RF

 さて、これまで白ワインの健康効果について述べてきたが、シャンパンなどのスパークリングワインはどうなのだろう? 冒頭でも触れたように、私は昔からのスパークリングワイン好きだが、私に限らずスパークリングワインは近年人気で、輸入量はここ10年で1.6倍に増えている。ぜひ知りたいところである。

 「シャンパン(フランス)をはじめ、カヴァ(スペイン)やスプマンテ(イタリア)といった伝統的手法で造られたスパークリングワインは、まず白ワインを造り(一次発酵)、その後、瓶やタンク内でもう一度発酵させます。これが二次発酵で、この過程で二酸化炭素が生じ、ワインに溶け込むわけです」(佐藤さん)

 「ベースとなるのが白ワインですから健康効果も白ワインに近くなるのですが、酵母などを含んだ澱(オリ)と接している時間が長くなるため、ポリフェノールに加え、アスパラギン酸、ヒスチジン、リジンといった多くのアミノ酸成分が抽出され、その量が多くなります(*2)。つまり、スパークリングワインは、白ワインより健康効果は高いといえます」(佐藤さん)

 「例えば、シャンパンの場合は、瓶内二次発酵を最低15カ月することが義務付けられており、高級なシャンパンになると3年以上になります。それだけアミノ酸などの成分も多くなります」(佐藤さん)

*2 フランスのロワール地方でミュスカデを使った白ワインを造る際、発酵が終わったワインを、オリを取り除かない状態で半年ほど熟成させる。この製法を「シュール・リー」と呼ぶ。甲州種を使った白ワインの製造にも導入されている。この製法で作ったワインは、酵母から抽出されるアミノ酸の量が増える。

 なお、スパークリングワインの中でも安価なものの中には、白ワインに炭酸を後から追加したものがある。「この炭酸後入れタイプのスパークリングワインに関しては、アミノ酸が増える効果は期待できません」(佐藤さん)

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