日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > ダイエット・食生活  > 左党の一分  > 白ワインも低糖質! そして赤より殺菌効果が強力だった  > 5ページ
印刷

左党の一分

白ワインも低糖質! そして赤より殺菌効果が強力だった

夏にピッタリ白ワイン、その健康効果は?

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

白ワインでは大丈夫なのに、赤ワインだと悪酔いすることが…

赤ワインだと悪酔いしやすいという人がいるが、何か原因があるのだろうか。(c)rawpixel-123RF

 白ワインの健康効果をひと通り理解したところで、最後に、「白ワインだと悪酔いしないのに、赤ワインだと悪酔いすることがある」のはなぜか――かねがね思っていた疑問を佐藤さんにぶつけてみた。

 冒頭でも触れたが、私の場合、赤ワインを飲むと、翌日に残ったり、ひどい頭痛になることが多いのだ。私の周囲にも少ないながら、筆者と同じような症状を持つ人がいる。

 先生、赤ワインを飲んで、頭痛がしたり、具合が悪くなるなんてことは、実際にあるのでしょうか?

 「はい、ごく少数ですが、そういう方もいます。その原因は赤ワインの発酵プロセスで乳酸菌が生成するアミン類(*3)の一種であることが分かっています。赤ワインに限らず、漬物やチーズなど同じく乳酸菌を使って発酵する食品にはアミン類が含まれています。体内でアミン類を分解するには、特定の酵素が必要になるのですが、その酵素の活性レベルが低い方がいて、その場合、頭痛などを引き起こすのです。アミン類はフルボディの濃い赤ワインに特に多く含まれる一方で、多くの白ワインにはほとんど含まれていません」(佐藤さん)

 なるほど、まさに私はこの酵素活性が低いのであろう。赤ワインとチーズのペアリングは向いていないのかも(号泣)。しかし物は考えよう。赤ワインで悪酔いし、懲りてしまった人でも、アミン類がほぼ含まれていない白ワインなら安心ということになる。

◇     ◇     ◇

 これまでの佐藤さんの話を伺って、白ワインにも確固たる健康効果があることを知り、白ワイン&スパークリング派としては大満足である。そしてまた赤ワインだと悪酔いしてしまう原因も明確になり、心底スッキリした。ワインが低糖質というのも万年ダイエッターにとっては非常にうれしい情報である。もちろん飲み過ぎには注意し、適量(純アルコールにして20g、グラスワイン2杯程度)を守らなくてはいけないのだろうけど…。

 ちなみに、白ワインは一般的に赤ワインよりアルコール度数が低いものが多い。「白ワインはアルコール度数が高いもので12%程度で、ドイツのリースリングなどは9%程度です。一方、赤ワインは、特にアメリカなどのニューワールドのワインでは15%を超えるものも増えています」(佐藤さん)。これは、温暖化の影響などによりブドウの糖度が上がっていることが影響しているのだという。

 9%と15%とは、かなりの違いだ。同じ量のワインを飲むなら、白ワインの方がアルコール量が少なくなるということ。逆に言えば、同じアルコール量に抑えたいなら、白ワインの方が多く飲んでもOKということでもある。ささやかながらうれしい話だ。

 実は取材帰りに佐藤さんお勧めのアルザスワインをしかと買ってしまった。これからはますます白ワインとスパークリングに傾倒してしまいそうだ。

*3  アミンは、アンモニアの水素原子を炭化水素基などで置換した化合物の総称。

(図版:増田真一)

佐藤充克(さとう・みちかつ)さん
山梨大学ワイン科学研究センター・客員教授
佐藤充克(さとう・みちかつ)さん 農学博士。東北大学農学部卒業後、メルシャン入社。東京大学農学部、カリフォルニア大学デービス校を経て、メルシャン酒類研究所・所長に就任。赤ワインのポリフェノールの研究を進める。NEDOアルコール事業本部、研究開発センター所長、山梨大学大学院ワイン科学研究センター、ワイン人材生涯養成拠点・特任教授、山梨県果樹試験場・客員研究員などを歴任。2018年から仙台秋保醸造所顧問。ワインおよびポリフェノールに関する論文多数。
酒好き医師が教える最高の飲み方

先頭へ

前へ

5/5 page

RELATED ARTICLES関連する記事

ダイエット・食生活カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 筋肉博士が教えるロコモ予防の下半身筋トレ

    健康寿命を延ばすためには、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動だけでなく、「筋トレ」も重要であることが最近改めて認識されている。東京大学大学院教授で“筋肉博士”こと石井直方さんは、「寝たきりにならないためには、40~50代のうちから筋肉量を増やす意識で運動することが大切」という。そこで本特集では、石井さんに聞いた、筋トレの効果と、具体的な下半身筋トレの方法を一挙に紹介する。

  • 睡眠不足は肥満や生活習慣病のリスクを高める

    近年、睡眠不足が積み重なる「睡眠負債」の怖さが取り上げられるようになり、睡眠の大切さがクローズアップされている。実際、睡眠不足や質の低下が、疲れや集中力の低下につながることを実感したことがある人も多いだろう。しかし、問題はそれだけではない。睡眠不足や質が低下すると“太りやすくなる”。さらに、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病のリスクも高まることも分かっている。そこで本特集では、睡眠と生活習慣病の関係から、実践的な睡眠改善法までを一挙に紹介する。

  • 女性の「尿漏れ」「頻尿」には骨盤底筋トレーニングが効く!

    トイレに行く回数が多い、くしゃみをすると少し漏らしてしまう、突然尿意に襲われて我慢できない…。女性の尿の悩みは、「頻尿」や「尿漏れ(尿失禁)」が多いのが特徴だ。これらを改善するにはどうすればいいのだろうか?

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間

NIKKEICopyright © 2019 Nikkei Inc. All rights reserved.