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左党の一分

白ワインも低糖質! そして赤より殺菌効果が強力だった

夏にピッタリ白ワイン、その健康効果は?

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

白ワインは強力な殺菌効果がある! 夏にピッタリ

 佐藤さんは、前菜と一緒に白ワインを飲むのは、別な観点からもお勧めだという。

 「白ワインを先に飲むといい理由はもう1つあるんです。白ワインに含まれる酒石酸、リンゴ酸などをはじめとする有機酸には、強い殺菌力があることが知られています。有機酸はアルコールとともに相乗的に働き、効果を発揮してくれます。特に赤痢菌、サルモネラ菌、大腸菌など、食中毒を引き起こす菌に有効です。具体的にはサルモネラ菌を10分、大腸菌を20分で、10万個以上の菌を数個にまで減少させます。殺菌力に関しては、赤ワインよりも断然優れています。赤ワインの半分の量で同等の殺菌効果が得られます」(佐藤さん)

生牡蠣と白ワインという組み合わせは理にかなっていた。(c)Maksim Shebeko-123RF

 白ワインには生牡蠣をはじめ、魚介類を合わせることが多いが、これもまた理にかなった飲み方だったわけだ。前菜には生の魚介類が出されることが多々ある。白ワインを合わせるのは、味とのバランスだけではなく、殺菌効果も考えられてのこと。

 夏は岩牡蠣のシーズン真っただ中。あのぷくっとした身にレモンを搾り、ちゅるっと生のまま味わいたい。やっぱり「生牡蠣には白ワイン」。これまで生牡蠣で8回も当たっている筆者としては、ここできちんと学習しておかねばならない。生牡蠣はさておき、夏は食中毒が起こりやすい季節。生ものを食べる際は、白ワインを選びたい。

 また白ワインは「腸内環境を整える効果もある」と佐藤さん。腸内環境と言えば、今、医学界で注目されているキーワード。腸は「第二の脳」とも言われ、腸内環境はさまざまな病気にも影響すると言われている。ワインに多く含まれる酒石酸、乳酸などの有機酸が腸にいい効果があるのだという。

 「特に有効なのが酒石酸、ワインに含まれる有機酸化物の一種です。コルクを抜いた際、コルクの裏に結晶のようなものがつくことがありますが、それが酒石酸です。酒石酸は体内での吸収が悪いため腸まで届き、腸内細菌群のバランスを整えます。それによってビフィズス菌をはじめとする善玉菌が増え、腸内環境が整うというわけです。免疫力にも影響するだけでなく、便通などの改善効果も期待できます」(佐藤さん)

 腸内環境の大切さが叫ばれている今、これは朗報である。佐藤さんはまた「赤ワインも一緒に飲むとなお良い」と話す。赤ワインに含まれるポリフェノールは、腸内環境にいいのだという。

 「赤ワインに含まれるポリフェノールは食物繊維に近い効果があるのです。赤ワインのポリフェノールは分子量が大きく、そのままでは腸に吸収されません。このポリフェノールは腸内の善玉菌のエサになるのです。善玉菌は、ポリフェノールを分解して、分子量が小さいフェノールとなり、カラダに吸収されやすくなります。白ワインは早々に効果を得ることができますが、赤ワインは持続して長く効果が得られるという特徴があります」(佐藤さん)

 食事の最初に白ワインでさっさと効果を得た後、持続性のある赤ワインで効果を長ーく持続させる。フレンチやイタリアンのコースの場合、白赤どっちも飲むこともまた、理にかなった飲み方だったわけだ。

 白ワインの健康効果はまだまだ終わらない。「白ワインにはカリウムを豊富に含んでいます。カリウムには利尿効果があり、それによって新陳代謝が活発になります。また尿と一緒にカラダのナトリウム(塩分)を排出する働きがあるため、血圧が下がる効果も期待できます」(佐藤さん)

 このほか、先ほど挙げた甲州種を使った白ワインには天然保湿成分のアミノ酸、プロリンが多量に含まれていると佐藤さんは話す。「含有量はヨーロッパのブドウ品種で造った白ワインと比較すると、2~3倍程度にもなります。プロリンは破壊されたコラーゲンを修復する効果があり、肌に潤いをもたらしてくれます」(佐藤さん)

 美肌効果というと、日本酒がよく知られているが、白ワインにもあったとは! しかも日本固有のブドウ品種というところが興味深い。

酒好き医師が教える もっと! 最高の飲み方

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