「大量に飲酒を続けている人が、何らかの拍子に急激に肝臓の機能が著しく悪くなるわけですが、全ての人がなるわけではありません。なぜなる人とならない人がいるかは明確にわかっていません。もちろんより多く飲むとリスクが高くなるわけですが、個人差もあります。肝臓の機能はかなり予備力があるため、機能がジワジワと落ちている段階ではほとんど症状が出ません。しかし、肝臓の線維化(硬化)がかなり進み、その予備力を使い尽くし耐えられなくなると、“ガクン”と急激に悪化します。これが重症型アルコール性肝炎で多いパターンですが、中にはさほど肝臓の線維化は進んでいないのに、大量飲酒により炎症が生じて急激に悪くなるケースもあります」(浅部さん)
