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左党の一分

やっぱり20歳になるまで飲んじゃダメ? 知っておきたい未成年の飲酒リスク

未成年の飲酒は脳をはじめさまざまな悪影響があった!

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

アメリカは飲酒年齢を引き上げた

 ここまでの樋口さんの解説で、未成年の飲酒は、脳への影響はもちろん、さまざまな面で悪影響を及ぼすことはよく分かった。さらに、未成年はJカーブ効果も期待できないとなると、まさに百害あって一利なしだ。

 ここで樋口さんは、法定飲酒年齢(飲酒可能年齢)をめぐるアメリカでの興味深い歴史を紹介してくれた。

 ご存じのように、日本では20歳以上だが、飲酒可能年齢は、国によって異なる(下表を参照)。各国の飲酒可能年齢を見てみると、ヨーロッパでは比較的飲酒年齢が低く、16歳から飲酒が認められている国もある。ドイツはビール、ワインなら16歳から許可されている。ちょっと早いような気もするが、これはお国柄というものだろう。そして、アメリカは21歳となっている。

各国の法定飲酒年齢
オーストリア、スペイン16歳
ドイツ、オランダビール16歳
ワイン16歳
蒸留酒18歳
イタリア、フランス、オーストラリア、
ニュージーランド、ブラジル
18歳
ノルウェービール18歳
ワイン18歳
蒸留酒20歳
日本20歳
エジプトビール18歳
ワイン21歳
蒸留酒21歳
アメリカ21歳
※WHO「Global status report on alcohol and health 2014」を基に作成

 そう、アメリカは日本より厳しいのだ。アメリカでは、一度飲酒可能年齢を18歳に引き下げたのだが、その後、21歳に戻している。この背景を樋口さんはこう説明してくれた。

 「アメリカでは、1970~75年にかけて29の州で飲酒可能年齢を引き下げました。引き下げの幅は州によって異なりますが、最も多かったのが21歳から18歳への引き下げです。しかし、この引き下げによって、年少者の飲酒運転による事故数や死亡者数が増加したという報告が多く出されたのです。年少者の飲酒量が増えたという報告もありました。この結果を受け、アメリカでは、1970年代後半から1980年代初めにかけて、多くの州で飲酒可能年齢を21歳に戻したのです」(樋口さん)

 「飲酒可能年齢引き上げにより、これらの州で飲酒関連事故数の減少が報告されました。そして、1984年には当時のレーガン政権が、飲酒可能年齢引き上げに抵抗する州の高速道路補助金の一部をカットする法律を制定したため、1988年までにすべての州で飲酒可能年齢が21歳に引き上げられました」(樋口さん)

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