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左党の一分

健康効果というと、なぜ赤ワインばかりが取り上げられるのか

カベルネが健康効果が大きい!? 熟成でさらに向上

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

カベルネが一番効果があり!?

 では、赤ワインの健康効果について、詳しく見ていこう。赤ワインに含まれるポリフェノールの健康効果はいくつもあるが、真っ先に挙げられるのは冒頭で記した「フレンチ・パラドックス」に起因する虚血性心疾患、動脈硬化に対する効果だろう。フランスのルノー博士らの報告後は、心疾患、動脈硬化に対する作用の論文発表が相次いだ。

 「米カリフォルニア大学デービス校のフランケル博士は、ワイン由来のポリフェノールによるLDL(悪玉)コレステロールに対する抗酸化能力をビタミンEと比較しました。その実験から、赤ワインのポリフェノールはビタミンEの半分の濃度で、LDLコレステロールの酸化を防いだという結果が出ています。この“酸化を防ぐ”という部分がとても重要なのです。LDLコレステロールはそのままでは悪さをせず、活性酸素によって酸化されることで、初めて動脈硬化の原因となります。赤ワインのポリフェノールは、活性酸素を取り除く効果が高いのです。私自身の実験でも、赤ワインのポリフェノールの中のアントシアニン(赤ワインの色素の素)が活性酸素を消去する効果が高いことが確認されました」(佐藤教授)

 LDLコレステロールが高めの左党には朗報である。

 さらに佐藤教授は、赤ワインの種類や熟成年数による抗酸化作用(活性酸素の消去能力)についても調査している。

ワインの銘柄による活性酸素消去能とポリフェノール含量の違い(1995~1996年に佐藤教授らが発表)。活性酸素消去能は、実際に活性酸素を消去する能力を示す。この値が大きいほどより強い抗酸化能力がある。熟成を重ねたワインの方が活性酸素消去能が大きい。またぶどうの品種別にみると、カベルネ・ソーヴィニヨンが一番多いことがわかる。白ワインにもポリフェノールは含まれるが、赤ワインに比べると量は少ない
ワインの銘柄による活性酸素消去能とポリフェノール含量の違い(1995~1996年に佐藤教授らが発表)。活性酸素消去能は、実際に活性酸素を消去する能力を示す。この値が大きいほどより強い抗酸化能力がある。熟成を重ねたワインの方が活性酸素消去能が大きい。またぶどうの品種別にみると、カベルネ・ソーヴィニヨンが一番多いことがわかる。白ワインにもポリフェノールは含まれるが、赤ワインに比べると量は少ない

 「若い赤ワインよりも熟成を重ねた赤ワインの方が、抗酸化作用が高くなる傾向が確認できました。ピークは約5年で、その後は緩やかに効果が減っていきます」(佐藤教授)

 ブドウの品種では、カベルネ・ソーヴィニヨンが最もポリフェノールを含み、抗酸化作用が高かった。カベルネ・ソーヴィニヨンは、ボルドーのメドック地区のワインやチリ、カリフォルニアなどのワインで使われる品種で、ボディがしっかりしたタイプのワインだ。つまり、ボディがしっかりした重めのタイプの方が健康にはいいということになる。

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