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左党の一分

風邪を遠ざけるお酒の飲み方とは?

風邪と飲酒【後編】ポイントは「飲む頻度」にあり! ただし飲み過ぎはNG

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

この寒い時期に、誰もがかからないように注意している「風邪」。前回は、飲酒が風邪の予防になる可能性があるという、うれしいご報告をさせていただいた。後編では、前回に引き続き、呼吸器疾患のエキスパート・池袋大谷クリニック院長の大谷義夫さんに、風邪のリスクを下げるために心掛けたいお酒の飲み方から、大谷さんが実践している日々の風邪予防対策、意識して摂取したい食事までを聞いていこう。

寒く、乾燥したこの時期に注意したい風邪。対策のポイントを聞いていこう。(c)Michael Heim-123RF

 「飲酒は風邪予防に役立つ可能性がある」――。

 前編において、風邪・インフルエンザ・肺炎対策などの呼吸器疾患のスペシャリストで、体調管理のプロフェッショナルでもある池袋大谷クリニック院長の大谷義夫さんから、このような力強いお墨付きをいただいた。

 イギリス、スペイン、日本と3国で発表された酒と風邪に関する論文も丁寧に解説いただき、「お酒は風邪にいい」という一般のイメージを裏付けするデータがあることも分かった。酒飲みとしてはうれしい限りである。

 エビデンスもきちんと踏まえたポジティブな結果は、酒飲みが大手を振って飲むのに最高の口実ではないか。「さて、今夜は何を飲もうかな♪」とウキウキしているところを、大谷さんに即たしなめられた。

 「前回紹介した論文からも分かるように、お酒を飲む頻度が高い人ほど風邪を引きにくかったというデータが出ているのは確かですが、何事も過ぎたるは猶及ばざるがごとしです」(大谷さん)

 そうだった、飲み過ぎが体に悪いのはもちろんとして、お酒は少量であっても体に悪いという論文が2018年に発表されるなど、今、アルコールの健康リスクが世界的にクローズアップされるようになっているのだ。

 では、具体的にどのような飲酒を心掛ければいいのだろうか。そして、風邪のリスクを下げるには、マスクや手洗いなどの予防習慣、それに食事面での対策も欠かせないだろう。後編となる今回はこれらを大谷さんに聞いていこう。

重要なファクターは「飲む頻度」、小分けに飲むのが理想的

 最初に、お酒の飲み方について聞いてみた。先生、風邪のリスクを下げるために心掛けるべき飲み方を教えてください!

 そう尋ねると、大谷さんはこう話し始めた。「飲酒は風邪予防に役立つ可能性があると話しましたが、それは『ほどほど』に飲んだ場合です。酒量は適量までに抑えるのが基本です。過剰な飲酒は健康リスクを高めます。適量と言われる、1日に純アルコール20gを守りましょう」(大谷さん)

 適量については、それこそ耳にタコができるほどお伝えしてきたが、念のため説明すると、厚生労働省の「健康日本21」では、1日当たり純アルコール換算で20gを適量としている。これは、日本酒換算で1合、ビールで中ジョッキ1杯程度、ワインならグラス2~3杯程度に相当する量だ。

 どこまで行っても「適量」は守らねばならないのが常か…。だが風邪に限ったことではなく、体調管理のためにも、飲み過ぎて二日酔いになってしまったら逆効果である。

 がっかりする私に、大谷さんはこうフォローしてくれた。

 「前回紹介した、日本の東北大学の研究、そしてスペインの研究でも、お酒を飲む頻度が高い人ほど風邪の罹患リスクが低いという結果が出ています。風邪予防という観点でポイントになっているのは『お酒を飲む頻度』、飲む頻度が多いほうが風邪予防の効果が期待できるということになります」(大谷さん)

 適量は守る必要があるが、飲む頻度は多いほうがいい…というと?

 「小分けに飲むということです。適量を週単位で考えると日本酒にして7合になりますが、週のうち1日や2日は3~4合を一気に飲むけれど、他の日は飲まないといった集中した飲み方は避け、日々適量を上限に飲むということです。前回紹介したように、東北大学の研究でも週7回(毎日)飲む人が風邪の罹患リスクが一番低くなっています。ただし、できれば週に1回くらいは休肝日も設けるようにしてくださいね」と大谷さん。

 なるほど、少しの酒に抑えつつ、日々楽しむようにするということか。夕食の晩酌に1合飲むといった形でルール化していけば、無理なく実現できそうだ。休肝日も取りつつ、日々実践しながら、しっかりと風邪予防につなげたいものである。

酒好き医師が教える もっと! 最高の飲み方

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