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左党の一分

風邪を遠ざけるお酒の飲み方とは?

風邪と飲酒【後編】ポイントは「飲む頻度」にあり! ただし飲み過ぎはNG

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

風邪予防になるからと、無理に酒を飲む必要はない

 大谷さんは、風邪予防になるからと、無理にお酒を飲む必要はないと念を押す。お酒は少量であっても健康リスクになるという報告が出ていることも忘れないようにしよう。

 「特に、元々お酒に弱い方が、風邪予防にいいからと無理に飲む必要は全くありません」(大谷さん)。個人差があるものの、女性や高齢の人はアルコールの分解能力が低いので、お酒の量はより減らすことが望ましい。お酒を飲んで顔が赤くなる人も同様である。

 ここで大谷さんは、自分が酒に強いか弱いかを確認しておくといいと話す。連載の以前の回でも紹介したように、酒に強いか弱いかは、主にアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の活性がカギを握っている。ALDH2の活性は遺伝的要素で決まるため、遺伝子検査サービスで調べることで確認できる。

 遺伝子検査はお金もかかるのでちょっと…という人は、あくまで簡易チェックだが、「アルコールパッチテスト」で確かめる手もある。

 やり方は簡単で、脱脂綿に市販の消毒用アルコールを含ませ、上腕部の内側にテープで7分間固定し、はがした直後と10分後に、脱脂綿が当たっていた肌の色を見るだけだ。脱脂綿をはがした後、肌の色が変化しないのがお酒に強いタイプ、10分後に赤くなるのはお酒に弱いタイプ(顔が赤くなる人が多い)、直後に赤くなるのはまったく飲めない人だ。(詳しくは「お酒を飲んで顔が赤くなる人、ならない人は何で決まるのか」の回を参照)

「飛沫感染」を防ぐためにマスクが有効

 続いて、飲酒以外の風邪予防のポイントを聞いていこう。風邪予防という観点では、マスク、手洗い、栄養など飲酒以外の要因の方が重要であろう。

 「風邪予防」について語るためにも、まず風邪の感染経路を知っておきたい。先生、いったいどんなところから風邪はうつるのでしょう?

 「風邪をはじめとする上気道感染症の感染経路は主に3つあります。第1は、風邪に感染している人のくしゃみ、咳によって、ウイルスなどの病原体が飛沫として排出され、それを吸い込んで起こる飛沫感染です。この場合、約1~2メートルの距離で感染してしまいます」(大谷さん)

 「次に、感染ウイルスが含まれた鼻汁、唾液が手につき、口や鼻を触ることで感染する接触感染。また感染している人から排出された飛沫が、乾燥によって微細な飛沫核となり、それを吸い込んで感染する空気感染もあります」(大谷さん)

 これらの中で、風邪、インフルエンザのウイルスの感染経路は主に飛沫感染と接触感染の2つなのだと大谷さんは話す。

誤ったマスクの使い方をしている人も少なくない。(c)PaylessImages -123RF
誤ったマスクの使い方をしている人も少なくない。(c)PaylessImages -123RF

 感染経路が分かったところで、早速、具体的な風邪の予防方法を大谷さんに教えていただこう。まずは、なんといってもマスクではないだろうか。

 「風邪、インフルエンザの予防の要は『飛沫感染をいかに防ぐか』です。それにはマスクが有効だと私は考えています。マスクによって得られる効果は、(1)飛沫の防止、(2)喉の乾燥防止、(3)マスクをしていると自然と顔を触らないの3つです。マスクをしていると鼻や口を触ることがありませんので、接触感染を防ぐこともできます」(大谷さん)

 大谷さんによると、欧米においてマスクは「医療従事者がつけるもの」という認識があるため、その予防効果についてエビデンスはほとんどないのだそうだ。国内では、製薬会社のエーザイが2012年に、日本人の男女310人を対象にマスクの利用実態調査を実施しており、そこからマスクの誤った使い方が見えてくると大谷さんは話す。例えば、誤った使い方として、ウイルスが付着したマスクのフィルター部分を触っている、マスクを外した後の手洗いができていない人が多いという。

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