前回、「なかなか減塩できない人は、カリウムを多くとるという手がある」という話をした(「薄味じゃなくてもOK!高血圧を予防する意外テク」参照)。今回はカリウムのとり方について解説しよう。
細胞の機能を維持し、余分なナトリウムを排泄するカリウム

カリウムは成人では体重1kgあたりに約2g含まれている。そのほとんどが細胞内に存在し、ナトリウムとコンビで細胞の機能を支えている。
細胞が活動するためには、その内外に水分が必要だ。「細胞内液にはカリウムが、細胞外液にはナトリウムがそれぞれ多く含まれています。細胞膜にはカリウムとナトリウムを汲み出すポンプ機能がついていて、細胞内外の濃度が一定になるように調節しています」(女子栄養大学栄養生理学研究室教授の上西一弘氏)。
過剰にナトリウムを摂取したり、カリウムが不足したりすると、カリウムが細胞外に出てしまい、細胞の機能を維持できなくなってしまうのだという。
また、「カリウムには、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのを防いで排泄を促し、血圧を安定させる作用があります」(上西氏)。
血圧を下げたり、脳卒中を予防したりしたい場合、成人男性は1日3000mg以上、成人女性は2600mg以上カリウムをとることがすすめられる。しかし、実際にとれている量は、成人男性は2400mg、成人女性は2200mgと不足気味だ(平成25年国民健康・栄養調査より)。
野菜 | ほうれん草 1/4束(正味60g) | 414 |
春菊 1/4束(正味50g) | 230 | |
トマトジュース 1缶(190g) | 494 | |
果物 | バナナ 1本(正味90g) | 324 |
キウイフルーツ 1個(正味90g) | 261 | |
りんご 1/2個(正味120g) | 132 | |
干し柿 1個(35g) | 235 | |
芋 | 里芋 2個(正味80g) | 512 |
じゃが芋 1個(正味120g) | 492 | |
豆 | 納豆 1パック(50g) | 330 |
海藻 | ひじき(乾) 大さじ1(5g) | 220 |
きのこ | エリンギ 1本(40g) | 184 |
魚 | サワラ 1切れ(80g) | 392 |
マカジキ 1切れ(100g) | 380 | |
カツオ 刺し身5切れ(80g) | 344 |
