食べる量を減らすことも減塩になる
「減塩=味を薄くすること」と思いがちだが、味つけはそのままでも、食べる量を減らすと減塩になることも覚えておこう。例えば、みそ汁は、味つけはそのままでも、具沢山にして汁の量を80%にすれば、20%の減塩になる。
外食で人気の牛丼の場合、大盛りを並盛りにするだけで0.8gも減塩できる(表)。食べる量を減らすことは減量にもつながるので、2つの面からの降圧効果が期待できる。
サイズ | 塩分 |
並盛り | 2.7g |
大盛り | 3.5g |
メガ | 4.8g |
カリウムでナトリウムを排泄しよう
どうしても、しょっぱいものがやめられない! という人は、カリウムを多くとるという方法がある。「野菜、果物、いもなどに豊富なカリウムは、とりすぎたナトリウムの排泄を促す働きがあるため、高血圧の予防・改善に薦められます」と上西氏は言う。
カリウムの摂取目標量は、成人男性は3000mg以上、成人女性は2600mg以上だが、実際に摂取している量は、成人男性は2400mg、成人女性は2200mgで十分とはいえない。
次回は、カリウムのとり方について解説しよう。
高血圧治療ガイドライン2014年版
エビデンスに基づくCKDガイドライン2013
女子栄養大学栄養生理学研究室教授

徳島大学大学院栄養学研究科修士課程修了後、雪印乳業生物科学研究所を経て、1991年より同大学に勤務。
専門は栄養生理学、特にヒトを対象としたカルシウムの吸収・利用に関する研究など。
『日本人の食事摂取基準2015年版』策定ワーキンググループメンバーを勤める。
