◆助六(いなり寿司と巻き寿司の詰め合わせ)
炭水化物に偏っている。油揚げのせいか意外に脂質も多い。
⇒【改善案】同じ寿司系なら、ネギトロ巻きや納豆巻き、握り寿司などたんぱく質が豊富なものに。◆おにぎり(梅)
鮭、たらこ、ツナマヨなどは若干たんぱく質が多くなるが、おにぎりはほとんどが炭水化物。
⇒【改善案】肉、魚、卵などのおかずも食べたいところ。
◆ミックスサンド
コンビニのサンドイッチはバターなどが多く使われているものが多いため、意外に脂質が多い。内容によっては、パンの量に比してたんぱく質が不足気味。
⇒【改善案】牛乳、豆乳やヨーグルトをプラス!◇ ◇
ビジネスパーソンがよく利用するコンビニ食のPFCバランスの傾向と、その対策をまとめると、以下の通りだ。
- たんぱく質はほとんどのもので足りない
→ 牛乳、ヨーグルト、ゆで卵、チーズなどをサブとしてプラスする。
→ 肉、魚は小さく刻まれたものよりも、できるだけ素材がそのまま見えるものを選ぶ。 - 炭水化物はほとんどのものでオーバー
→ 弁当などは、ご飯が少なめなものを選ぶか、少し残す。 - カロリーが低くても、脂質が意外と多いものがある
→ パンはバターが多く使われているものを避ける。
→ 肉は脂の少ない部位を使ったメニューを選んだり、揚げものが少ないものを選ぶ。
ここでは、三大栄養素のバランスのみで検証したが、本来は、ミネラルやビタミンも考慮すべきであり、前述した通りエネルギーの多少も考慮しなければならない。また、商品によって違いがあるので、あくまでも傾向として見ていただき、メニュー選びの参考にしてほしい。
(イラスト=Akiko Takagi)
女子栄養大学栄養生理学研究室教授

徳島大学大学院栄養学研究科修士課程修了後、雪印乳業生物科学研究所を経て、1991年より同大学に勤務。
専門は栄養生理学、特にヒトを対象としたカルシウムの吸収・利用に関する研究など。
『日本人の食事摂取基準2015年版』策定ワーキンググループメンバーを勤める。