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知ってトクする栄養学

男性こそ積極的にとりたいカルシウム、その理由

第12回 骨を丈夫にするだけじゃない! 不足しがちなカルシウムのパワー

 村山真由美=フリーエディター・ライター

カルシウムは骨を丈夫にする栄養素だ。「成長期の子どもや、骨粗鬆症になりやすい女性が気をつければいいのでは?」と思っている人も多いだろう。しかし、カルシウムの働きはそれだけではない。実は、男性にこそお薦めしたいミネラルなのだ。

カルシウムを多くとる男性は大腸がんのリスクが低い

 8月3日に国立がん研究センターから公表された「がん診療連携拠点病院等院内がん登録2013年集計報告」(*1)によると、2007年の集計開始以来初めて、男性のがんの新規患者数のトップが大腸がんになった。女性は2位が大腸がんで、男女を合計すると大腸がんがトップとなる。

がんの部位別登録割合
男性女性
1位大腸がん乳がん
2位胃がん大腸がん
3位前立腺がん肺がん

 大腸がんの罹患率は、男性は女性の約2倍。50代から増加し始めるといわれる。最近では、54歳の若さで亡くなった俳優の今井雅之さんのことが記憶に新しい。大腸がんの予防には運動や食物繊維の摂取が有効だが、男性の場合、カルシウムも有効なことがわかっている。

 国立がん研究センターの調べ(*2)によると、カルシウムを多く摂取する男性(1日700mg以上)は、少ない男性(1日300mg未満)よりも、大腸がんの発生リスクが40%近く低い。カルシウムの吸収を助けるビタミンDも多くとっている人は、さらにリスクが低かった。

 これは、カルシウムは腸管の細胞を刺激してがんの発生を促進する二次胆汁酸を吸着したり、細胞の増殖や分化に直接作用したりして、大腸がんの発生を抑制していると考えられるからだという。男性だけにカルシウムと大腸がんの関連がみられたのは、この調査では、女性は全体的にカルシウム摂取量が多かったのに対し、男性は極端に少ない人が多かったことが理由の一つだという。

カルシウムの推奨量と摂取量(mg/日)
男性女性
年齢推奨量摂取量推奨量摂取量
20~29歳800445650405
30~39歳650454650441
40~49歳650443650420
50~59歳700473650490
60~69歳700550650540
70歳以上700590650521
推奨量は『日本人の食事摂取基準2015年版』、摂取量は『平成25年国民健康・栄養調査』より

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