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知ってトクする栄養学

納豆から供給される大事なビタミンって?

第11回 ビタミンKで骨の健康を守ろう

 村山真由美=フリーエディター・ライター

 ビタミンKは、ビタミンK1(フィロキノン)とビタミンK2(ノキノン)に大別される。ビタミンK1は主に植物の葉緑素で作られているため、緑色の濃い葉野菜に多く含まれている。ビタミンK2は微生物によって作られるため、納豆などの発酵食品に豊富だ。

 納豆は好き嫌いが別れる食品だ。昔ほどではないが、西日本では東日本ほどは食べられていない。「納豆の消費量と大腿骨の頸部骨折の関係を調べた研究によると、納豆をたくさん食べている地域では骨折が少ないことが報告されています」(上西氏)。

ビタミンKの1日あたりの摂取目安量
成人〈男女〉150μg
ビタミンKを多く含む食品
食品目安量含有量(μg)
豆類納豆1パック(50g)300
野菜モロヘイヤ1/4束(60g)384
あしたば1/4束(55g)275
つるむらさき1/4束(55g)193
小松菜1/4束(80g)168
ほうれんそう1/4束(60g)162
豆苗1/2パック(50g)160
おかひじき1/2パック(50g)155
春菊1/4束(50g)125
菜の花1/2束(50g)125
その他鶏もも肉(皮つき)1/2枚(120g)64
抹茶小さじ1(2g)58
カットわかめ(乾)小さじ1(1g)16
卵黄1個(6g)6

 ビタミンKの1日の摂取目安量は成人150μgだが、平成25年『国民健康・栄養調査』によると、成人の平均摂取量は230μgとなっていて、十分に充足している。これは納豆摂取の影響も大きいといわれる。

 「ビタミンKは食品からとる分には過剰症の心配はないので、耐容上限量は設定されていません。市販のビタミン剤にもおおむね含まれていないので、サプリメントなどで取りすぎることもないでしょう」(上西氏)。

 しかし、抗凝固薬のワルファリン(商品名は「ワーファリン」など)を服用している人は、ビタミンKの摂取には注意しなければならない。処方されるときに医師や薬剤師から注意があるが、納豆やクロレラ食品など、ビタミンKが多いものをとるとワルファリンの作用を弱め、出血のリスクを高めてしまうのだ。

「青菜をおひたしや味噌汁の具として食べる程度なら問題ありませんが、納豆はビタミンKを多く含むので注意が必要です」(上西氏)

 高齢化が進む日本で、骨粗鬆症予防は避けては通れないテーマだ。そういった意味では、ビタミンKは重要なビタミンであることには間違いない。納豆を食べない人は、今一度、食生活を見直してみてはいかがだろうか。

●参考資料
*1『ビタミン総合辞典』日本ビタミン学会(朝倉書店)
上西一弘(うえにし かずひろ)さん
女子栄養大学栄養生理学研究室教授
上西一弘(うえにし かずひろ)さん

徳島大学大学院栄養学研究科修士課程修了後、雪印乳業生物科学研究所を経て、1991年より同大学に勤務。
専門は栄養生理学、特にヒトを対象としたカルシウムの吸収・利用に関する研究など。
『日本人の食事摂取基準2015年版』策定ワーキンググループメンバーを勤める。

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