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知ってトクする栄養学

熱中症予防のために知っておきたい「水」と「汗」の秘密

第22回 猛暑到来!押さえておきたい水分補給のコツ

 村山真由美=フリーエディター・ライター

目覚めの1杯と寝る前の1杯を徹底して

 ヒトが体内で利用する水は、飲料水、食事中の水分、代謝水(糖質、たんぱく質、脂質が体内で分解され、燃焼するときに生じる水分)からなる。一方、水の体外への排泄は尿・便、不感蒸泄(皮膚や呼気からの蒸発)を通じて行われる。

水分の摂取量と排泄量の目安(体重70kgの人が穏やかな環境で普通の生活をしている場合)

    摂取(ml/日)
  • 飲料水:1200mL
  • 食物中の水分:1000mL
  • 代謝水:300mL
    合計2.5L
    排泄(ml/日)
  • 尿・便:1600mL
  • 呼吸や汗:900mL

    合計2.5L
環境省『熱中症環境保健マニュアル2014』より


 「通常、摂取と排泄は量的に釣り合っています。健康な人の場合、のどが乾いたときに水を飲めばOKですが、食事からの水分量が少ない人は飲料水を多く飲まなければいけませんし、スポーツで汗をかいた場合は摂取量を増やす必要があります」(上西氏)

起床時、就寝前にはコップ1杯の水を飲もう。(©puhhha 123-rf)
起床時、就寝前にはコップ1杯の水を飲もう。(©puhhha 123-rf)
[画像のクリックで拡大表示]

 具体的にはどれくらい水を摂取すればいいのだろうか?

 「水の必要量は生活活動レベルが低い集団で1日2.3~2.5L程度、高い集団で1日3.3~3.5L程度と推定されています。しかし、その必要量を性別、年齢、身体活動レベル別に算定するための根拠が十分ではないため、『日本人の食事摂取基準2015年版』では水の摂取基準は示されていません」(上西氏)

 ちなみにドイツでは、栄養疫学研究(観察研究)によって、成人(18歳以上)では年齢にかかわらず、目安量は男性1日2910mL、女性1日2265mLとなっているという。

 「水の摂取源は、欧米諸国では食物由来がおよそ20~30%、飲料水がおよそ70~80%と報告されています。しかし、日本人の場合、水分含有量が多いごはんを主食とし、ごはんにみそ汁を添えたり、麺類を汁とともに食べたりするため、パンを主食としている欧米諸国よりも食物由来の水分の割合が高くなると予想されます。また、発汗量は気候とも関係します。これらの理由から、欧米諸国の水分摂取目安量を日本人がそのまま利用するのは難しいと思います」(上西氏)

 現状、日本には水の摂取基準はないが、厚生労働省では『健康のために水を飲もう』推進運動を行っていて、熱中症や脳梗塞などの予防のために、「目覚めの1杯」と「寝る前の1杯」で、今よりもあと2杯多く水を飲むことをすすめている。

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