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知ってトクする栄養学

熱中症予防のために知っておきたい「水」と「汗」の秘密

第22回 猛暑到来!押さえておきたい水分補給のコツ

 村山真由美=フリーエディター・ライター

運動中の水分補給は冷たいスポーツドリンクがおすすめ

 私たちは汗をかくことで体温調節をしているが、汗をかくと水と一緒にナトリウムをはじめ、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルが失われる。

 「大量に汗をかいたときに水だけを大量に補給すると、 “水中毒”と呼ばれる状態を引き起こします。これは、体液のミネラル濃度が薄まることが原因で、吐き気や嘔吐、けいれんなどが起こったり、ひどい場合は命を落とすこともあります。激しい運動をする場合は、ミネラルを含むスポーツドリンクを利用したほうがいいでしょう」(女子栄養大学栄養生理学研究室教授の上西一弘氏)

 また、一度に大量の水分をとっても吸収できる量は決まっているため、こまめに飲むことが大切だ。環境条件によっても変化するが、運動中は15~20分ごとに200~250mLの水分摂取休憩をとると体温の上昇が抑えられるという。

 ちなみに、運動中の水分は5~10℃の冷たいものが適している。冷たい水分は深部体温を下げる。また、胃に留まる時間が短いため、小腸に素早く到達して吸収されるためだ。

体温調節や栄養素の運搬に役立つ水

 水はヒトの体の最大の構成要素であり、生命維持に不可欠な成分だ。「栄養素の代謝をはじめ、体内での生理化学反応は体液中で行われます。つまり、水は生体に化学反応の場を与えているといえます。水なしでは生命活動に必要な反応が起こり得ません」(上西氏)

 汗が体温調節に役立っていることは前述したが、「水は主に血液の成分として、栄養素や酸素などの物質を溶かし込み、全身に運ぶ役割を担っています。一方で、生体内で生じた老廃物や炭酸ガスを細胞から運び去り、尿として排泄する役目も果たしています」(上西氏)

 体内に含まれる水の割合は以下の通りだ。

体重当たりの水分量
新生児80%
乳児70%
幼児65%
成人男性60%
成人女性55%
高齢者50~55%
環境省『熱中症環境保健マニュアル2014』より

子どもと高齢者の熱中症と、体内の水分量の関係

 子どもは体の水分量が多い。それは、「成長期は物質代謝が盛んなため、そのための場となる水が多量に必要になるためです。成長が進むにつれ、また、老いるにつれて水分の割合は減少します」(上西氏)

 水分の割合は個人差も大きい。例えば、「体脂肪が多いと水分の割合は小さくなります。これは、脂肪組織に水分が非常に少ないためで、男性に比べて女性の水分割合が小さいのはこのため」(上西氏)だ。

 体内の水分の絶対量が少なく、かつ割合が大きく、代謝が活発な乳幼児は、暑い中で汗や蒸発によって水分が失われると容易に脱水症状を起こすので注意が必要だ。また、「高齢者は体内の水分量が少ない上に、のどの乾きを自覚しにくいので、のどが渇いていなくても積極的に水を飲む必要があります」(上西氏)

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