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知ってトクする栄養学

「性別・年齢別のエネルギー摂取目標」を目安にするのはもう古い!

第21回 意外に知らない適正体重とカロリーの本当のこと

 村山真由美=フリーエディター・ライター

消費エネルギーを高める方法を知ろう

 これまで、摂取エネルギーについて述べてきたが、やせたいならば消費エネルギーを上げることも大切だ。

 前述したが、消費エネルギーには以下の3つがある。( )内は1日の総エネルギー消費量の内訳だ。

【1】 基礎代謝によるエネルギー(約60%)
【2】歩行、仕事、家事などの身体活動によるエネルギー(約30%)
【3】食べ物を消化・吸収するときに使われるエネルギー(約10%)

 【1】は年齢とともに低下する。若いころと同じ食事をとっていると太るのはこのためだ。基礎代謝が低下する原因の一つは筋肉が減少することなので、これを高めるには筋トレなどを行うといい。

 【2】は説明するまでもない。運動量を増やせばいいのだ。

 【3】はあまり知られていないが、これは、食事誘発性熱産生(または特異動的作用)といわれるものだ。食事をすると、体内で吸収された栄養素が分解され、その一部が体熱となって消費される。そのため、食後は安静にしていても代謝量が増える。食事をすると体が温かくなるのはこのためだ。

 加齢や運動不足で筋肉が衰えると、基礎代謝だけでなく食事誘発性熱産生も衰えるといわれている。逆にいえば、トレーニングで筋肉を増やすと基礎代謝だけでなく食事誘発性熱産生も増えるということだ。また、固形物をよく噛んで食べることで、食事誘発性熱産生は高まるといわれている

 つまり、【3】を高めるには、“筋トレで筋肉を増やし、1日3食をよく噛んで食べること” がすすめられるのだ。

 やせたい人は、BMIを基準に、摂取エネルギーと消費エネルギーの収支を意識して生活してみてはいかがだろうか。

上西一弘(うえにし かずひろ)さん
女子栄養大学栄養生理学研究室教授
上西一弘(うえにし かずひろ)さん

徳島大学大学院栄養学研究科修士課程修了後、雪印乳業生物科学研究所を経て、1991年より同大学に勤務。
専門は栄養生理学、特にヒトを対象としたカルシウムの吸収・利用に関する研究など。
『日本人の食事摂取基準2015年版』策定ワーキンググループメンバーを勤める。

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