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知ってトクする栄養学

深夜のドカ食いを避けるための「夕方におやつ」作戦

第28回 痩せたい人、生活習慣病が気になる人のためのおやつ学

 村山真由美=フリーエディター・ライター

 仕事で疲れたときに食べる甘いものはしみじみおいしい。また、おやつタイムが職場のコミュニケーションを円滑にしている場合もあるだろう。しかし、痩せたい人や生活習慣病が気になる人の場合、おやつを食べることには罪悪感が伴うことも…。今回は、おやつと上手につき合うテクニックを紹介しよう。

おやつはマックス200kcalが目安

同じ糖質量なら、砂糖がたっぷりの菓子よりも、おにぎりや焼き芋のほうが太りにくく、生活習慣病になりにくい(©PaylessImages-123rf)
[画像のクリックで拡大表示]

 日本は古くは朝夕2食で、昼食を加えて1日3食になったのは、江戸時代からだといわれている。「おやつ」は八つ時(やつどき、午後2時前後)に食べる間食のことだったが、後に、他の時間に食べる間食のことも含めておやつというようになったという。

 さて、1日3食の現代人に、おやつは必要なのだろうか?

 「3食しっかり食べて、その上でおやつを食べれば、エネルギーオーバーしやすくなります。しかし、朝食抜きの人や夕食を食べる時間が遅い人の場合、食事と食事の間に空腹感が強くなり過ぎて、次の食事の際、食べ過ぎてしまいがち。結果的に、血糖値を急激に上げ、中性脂肪を増やしてしまうことにつながり、肥満や生活習慣病を招くことがあります」(女子栄養大学栄養生理学研究室教授の上西一弘氏)

 空腹時にドカ食い、早食いをすると血糖値が急上昇する。すると、血糖(血液中のブドウ糖)をエネルギーに代えるためにインスリンが多く分泌される。インスリンはブドウ糖をエネルギーとして利用するために働いたり、肝臓や筋肉でグリコーゲンに合成する役割を果たすが、血液中のブドウ糖が多過ぎると、余ったブドウ糖は最終的に中性脂肪として脂肪細胞に蓄えられる。このため、ドカ食いなどで血糖値の急上昇を繰り返すと、肥満や生活習慣病になりやすくなるのだ。血糖値を乱高下させないためには、間食をうまく取り入れたほうがよいといえる。

 おやつというと想像するのが甘い菓子。いかにも体によくなさそうだが、実は、厚生労働省、農林水産省が作成した「食事バランスガイド」では菓子は特に禁止されていない。「楽しく適度に」として、1日200kcalを目安としている。200kcalの菓子とはおおよそ以下に相当する。

  • どら焼き 1個(70g) 199kcal
  • シュークリーム 1個(80g) 182kcal
  • ミルクチョコレート 1/2枚強(35g) 195kcal

 ただし、菓子類は糖質や脂質が多い。食物繊維が含まれていれば、血糖値の急上昇を抑制したり、脂質の吸収を妨げて体外に排せつしやすくしてくれるが、菓子には食物繊維はあまり期待できない。つまり、太りやすい。菓子は“心の栄養”とはいえ、食べ過ぎないことが肝心だ。もっと言えば、体を気遣うなら、おやつはできるだけ“体の栄養”になるものが望ましい。

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