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失敗しない 糖質ちょいオフ食事術

糖質のとりすぎは肝機能の数値でチェックできる

ALTが基準値以下でも20 IU/Lを超えたら要注意

 川崎敦子=フリーエディター・ライター

「肝機能=酒」だけじゃない
検査結果からわかるいろいろなこと

 肝機能を知る指標は、γ-GTPと ALT、ASTのほかにもいくつかあるが、この3種類の数値とバランスをみるだけで、肝臓の状態やその原因をある程度推察することができる。

 AST、ALTは肝細胞のなかでアミノ酸の代謝に使われる酵素だ。肝細胞が壊れると、血液中に漏れ出てくるため、数値が高くなる。ASTは筋肉など肝細胞以外にも含まれるが、ALTはほとんど肝細胞内に含まれるので、数値とそのバランスを知ることで、肝細胞の壊れ具合や原因疾患を知る手がかりになる。ALTが基準値から少し高く、ASTより高い場合は、脂肪肝の可能性があることは前述の通りだが、ほかにも下図のような病気の可能性がある。

AST、ALTからわかる病気の可能性
ALT もASTも100 IU/L 前後まで → 肥満、飲みすぎ、慢性肝炎、肝硬変
ALT もAST も非常に高い(1000 IU/L以上) → 急性肝炎
ALT > AST → 脂肪肝、急性・慢性肝炎、胆石
AST > ALT → アルコール性肝障害、肝硬変、肝臓がん
AST が非常に高くALT の上昇は軽度 → 心筋梗塞、筋肉の病気

 一方、γ-GTPは肝臓で作られ、胆汁に排出される酵素で、胆汁の流れが悪くなったときや、アルコールを飲みすぎたときに高くなる。γ-GTPの数値だけでなく、下図のようにALTとASTのバランスもセットでみることで、アルコール性脂肪肝か非アルコール性脂肪肝か、見当をつけることができる。

γ-GTPからわかる病気の可能性
γ-GTP の上昇は軽度でALT が高い → 非アルコール性脂肪肝(肥満や糖尿病による)
γ-GTP が200~300IU/L 以上で、AST がALT より高い → アルコール性脂肪肝
※薬剤性肝障害、急性膵炎、肝臓がん、閉塞性黄疸、ストレスで上昇する場合も

 肝機能をみる検査には、ほかにもいくつかある。肝臓は症状が出たときには病気がかなり進行していて、治療も難しくなる。症状がないからと軽視せず、検査値が伝えてくれるメッセージを真摯に受け止め、早めの対策を講じることが得策だろう。

栗原毅(くりはら たけし)さん
栗原クリニック東京・日本橋院長
栗原毅(くりはら  たけし)さん

医学博士。慶應義塾大学特任教授。前東京女子医科大学教授。

東京女子医科大学病院及び同大学付属の医療施設に勤務後、2008年に開業。消化器内科学、特に肝臓病を専門とし、C型肝炎のインターフェロン療法に定評がある。早くから「糖尿病や動脈硬化につながるメタボの上流に脂肪肝がある」ことを提唱し、脂肪肝の治療や予防に力を入れている。
著書・監修書は『糖質ちょいオフダイエット 90日ダイアリーつき』(講談社)、『肝機能をしっかり高めるコツがわかる本』(学研パブリッシング)など多数。

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