スタートから100kmを超えて自分の限界を知る
午前11時半すぎに100マイル折り返し地点のスワンジービーチパーク(Swanzy Beach Park)に到着。スタートから5時間以上経っていました。近くにあるコンビニエンスストアまで歩いて昼ごはんを買いに行きますが、あろうことか食欲が全くわきません。温かいコーヒーとクッキーサンドを買いましたが、全部は食べきれませんでした。エイドステーションで振る舞われていたバナナやオレンジ、クラッカーにも手が出ません。それでも、スタミナ切れを防ぐために、サドルバッグに入れていたゼリー飲料とサプリメントを無理やり胃に流し込みました。
いよいよ復路、自分史上最長距離への挑戦です。
スタート地点から100kmを過ぎると、往路で通ってきた同じ景色の道に入りました。自転車をさらうような風がなく、雨も上がったので、だんだん集中力が切れてきました。脚も疲れてきたような気がします。起床時間が早かったので少し眠気も感じていました。
「立ちゴケ」2回、坂道で自転車から降りるもゴールへ向かう
アクシデントなどのため往路で時間がかかってしまった分、復路は巻いていかないと午後5時までにゴールすることができません。エイドステーションでの休憩は必要最低限で切り上げたので、疲れが全く解消されず溜まる一方です。それを察知した体は省エネモードになってきて、油断してはいけない赤信号でまた、やってしまいました。
左足のビンディングを外して、着地した瞬間ふらり…。
左の膝に力が入らず、自転車ごとバタン! いわゆる「立ちゴケ」です。しかも2回もやらかす始末。一緒に走ってくれている仲間にも、自分の疲れをあらわにしてしまいました。「このまま頑張れば、制限時間内にギリギリゴールできるかもしれない」という、ボーダーラインの時間でしたが、絹代さんたちと相談して、「無理をせずに走り、制限時間は過ぎてもゴールに向かう」ことになりました。私は恐縮しきりです。
復路は最後に、マカプウ・ビーチ・パーク(Makapuu Beach Park)を臨む長い上り坂が待っていました。少しでも体力を復活させるために、私は自転車から降りて押して上ります。ホノルルセンチュリーライドで唯一、自転車で上るのをあきらめた坂…。私なんかよりずっとずっと体格のいい女性が、私たちを後ろから抜き去って、グングン上っていくのを見て「自分はなんで上れないんだろう?」と、その違いを不思議に思います。往路ではまだイキイキしていたマカプウ岬…写真を撮ってもらっておいてよかった。
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