朝焼けのダイヤモンドヘッドロードは絶景
だんだんと空が白んできました。午前6時15分、並んでいた列が前に動き出し、いよいよスタートです。
流れに乗って走り出すと雨の勢いもおさまってきました。スタート直後はまだ参加者がまとまっているので、二重、三重に並走になる瞬間がありましたが、ダイヤモンドヘッドロードの上り坂に差し掛かると、後続の速い人が次々と前へ抜けて、縦列が整い、走りやすくなってきました。
海側にせり出したポイントに立ち寄ると、そこから見える朝焼けがキレイ。深呼吸をして、「完走するぞー!」と太陽に向かって叫ぶと気合いがみなぎってきます。よし、がんばろう。
ハートブレイクヒルで「Yes,I can do it!」
橘田さんを先頭に、私、絹代さん、橘田さんのご友人の西岡さんの順に並んで走り出しました。橘田さんのハンドサイン(後方を走る自転車や自動車に、曲がる方向や減速する意思を示したり、落下物など道路状態に注意を促したりするための手信号)や声かけ(追い抜くときは「on your left」と言う)を、マネしながらスピードを上げて走っていきます。
すると、難所の一つ、ハートブレイクヒル(Hawaii Kai Dr)が迫ってきました。平均斜度約7%の上り坂が1km弱続き、まるで壁のように見えます。最右列には自転車を降りて押して上っている人もちらほら。でも「今日の自分は上れる気がする…いや、上ってみたい」と思い、前後のギアを一番軽くして坂を上り始めます。
だんだん息が上がってきて、スピードも時速5kmを下回りそうになりますが、「もうダメ」と諦める気分にはなりませんでした。一緒に上っている人たちだって、ツラいはずなのに「あと少し、がんばれ!」などとかけてくれる。そうした声が、私を後押ししてくれて、とうとう上り切ることができたのです!
でも、まだセンチュリーライドは始まったばかり。上り坂を克服できた余韻に浸っている時間はありません。その直後のエイドステーションで、軽くストレッチをして筋肉をほぐし、この先のロングライドに備えました。
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- まさかの転倒…ドロップアウト?
