「スポーツバイクでセンチュリーライドをめざすぞ!」と決心したものの、スポーツバイクについては全くの無知。ママチャリライダーから見ると、「チャイルドシートや前カゴ、荷台がなく、細身の自転車(≠ママチャリ)がスポーツバイクなのかな?」という程度の認識しかなかったため、まずはバイクのお勉強から。
「ママチャリライダーがセンチュリーライドを目指してみた」という本タイトル。もちろん、タイトル写真はこの連載にかける私の「気合い」を表現しただけで、さすがにママチャリでセンチュリーライドに挑むほど無謀ではありません。
実は先日、このタイトル写真の撮影のため、わが愛車(ママチャリ)にまたがり、自宅から会社まで片道15kmの道のりをこいでみました。私のママチャリは、車体が30kgもある電動アシストつき。日頃は近所を走り回る私たち親子の心強い相棒なのですが、いかんせん、現状の私の体力を考えると、ロングライドには不向きなようです。後ろに子どもを乗せているわけでもないのに、会社にたどり着いた時には、もうヘトヘト。やはり、早くスポーツバイクを入手して、練習を始めなければ!と痛感したのでした。
そこで、この連載のアドバイザーをお願いしている絹代さん(5ページ目のプロフィール欄参照)への取材を基に、スポーツバイクの種類と特徴についてまとめてみました。
走ることに特化したロードバイク
スポーツバイクはざっくりと、4つの車種に分けることができます(図1)。ロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイク、ミニベロ(小径車)です。“ざっくりと”と表現したのは、それぞれ明確な定義はなく、ハンドルやタイヤなどのパーツの違いがあいまいになってきているからです。
まず、スポーツバイクの王道と言えばロードバイク。ハンドルの先端が下方に丸く曲がっているドロップハンドルが特徴です。速く、長い距離を走ることに特化した自転車で、車体が軽くなるよう工夫されています。自転車の本体部分であるフレームはアルミやカーボンなどの素材を使用し、全重量は6~12㎏ほど。タイヤは空気抵抗を抑えるため幅が細いもの(2.3~2.5cm)が主流です。走行性能に関係する変速ギア(ペダルを踏み込んだ力を変換して自転車の車輪に伝える装置のこと)は16~24段と多く設計されています。
ロードバイクは、ドロップハンドルを握るため、体が深く前に倒れる前傾姿勢で乗ります。体の面積を小さくすることで空気抵抗が減り、効率の良い走行が可能になります。ギアを変えることで、平地の高速走行から登坂まで対応できます。ハンドルを握る位置によって上体をかがめたり起こしたりできるなど、走行中に姿勢が変えられるので疲れにくく、長時間乗るのに適しています。
ただし、前かがみの不安定な姿勢は、腹筋や背筋などの体幹がしっかりしていない初心者にはつらいことも。タイヤが細く、スピードが出るため、コントロールに自信がない人には向かない車種です。また、非常に繊細なつくりであるためパンクしやすく、乱暴に扱わないなど乗り方に気をつける必要があります。
ロードバイクに向いている人
- レースやロングライドへの出場を考えている人
- 長い距離をラクに走りたい人
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