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50歳直前ペーパースイマー、100m「美メドレー」への道

大学最強水泳部の門をたたく

 「パパの泳ぎってなんかぎこちないね」の一言に発奮

 稲川 哲浩=日経Gooday

しなやかで強いキックのためにはお尻ストレッチ

 お尻の大殿筋(だいでんきん)は、キックの際に必要な筋肉だ。「キックをしなやかに、力強くするためにストレッチが大切」という。これは椅子に座った状態で、下の写真のように片脚をもう一方の脚の上に乗せて、体を前傾させる。確かにお尻の筋肉に効いている。

お尻(大殿筋)のストレッチ
横から見たところ
前から見たところ
椅子に背を伸ばして座り、左膝を深く内側に曲げ、くるぶしを右膝の少し上に乗せる。次に、左膝を上から押すように上体を前屈する。左のお尻の周りに効いていればOK。この時、右の足先は正面を向けること。15秒キープしたら、足を組み変えて反対側も同様に行う。

 最後は股関節の動きをよくする腸腰(ちょうよう)筋のストレッチ。ここはキックの支点となる大切な箇所だ。「股関節からキックすることで柔らかなキックができるようになる」。このストレッチは、下の写真のように片膝を付いた状態で、もう一方の膝に荷重をかける。年を取るにつれて特に硬くなる箇所で、見た目以上につらく、全身のバランスも求められる。

股関節(腸腰筋)のストレッチ
(1)片脚の膝を地面につける
(2)腰を前に押し出す
(1)背すじを伸ばして左膝を床につき、右膝を90度に曲げる。両手は腰の高さで“小さく前にならえ”の形に。右膝と右足のつま先は正面を向ける。(2)手を右膝の上に乗せ、腰を前に最大まで押し出したら15秒キープ。脚を組み変えて反対側も同様に行う。

 ストレッチを本格的にチェックしていただくのは久しぶりだったが、カメラマンからも時折漏れる「動いてないなぁ、硬いなぁ」というため息にすっかり意気消沈。その気持ちが伝わってしまったのか、「きれいに泳ぐためだけでなく、けがを防止するためにも忘れないで」と監督に釘を刺された。

 日々のストレッチに励んでいると、1週間経った頃に、日常的に足が軽くなるなどの効果を感じられるようになってきた。ただ、体が軽くなったのはありがたい限りだが、一体いつになったらプールに入れるのやら…。

(次回は、「疲れ気味の体がよみがえる水中ウォーキングの力にビックリ!」の予定です)

(撮影:竹井俊晴)

高橋雄介(たかはし ゆうすけ)さん
中央大学 理工学部教授、水泳部監督
高橋雄介(たかはし ゆうすけ)さん 1962年生まれ。52歳。現役時代はバタフライの選手として活躍。5年間の米国留学で最先端の水泳トレーニング法を学ぶ。帰国後は中央大学水泳部のヘッドコーチ、続いて監督に就任。2004年に全日本学生選手権での11連覇を達成し、2014年には15回目の優勝を達成した。今では、米国仕込みの新しい水泳法「フラットスイム」を全国のスイミングクラブに伝えており、個人向けの指導も行っている。

(衣装協力:ミズノ/取材協力:ワイジェイティー)

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