2度打ちの強いキックに合わせて前呼吸
次は、フィンとビート板を引き続き使いながら、顔を水につけ、キックに合わせて息継ぎを入れる練習だ。具体的には、『イチ』『ニー』のキックの『ニー』のタイミングに合わせて、水から顔を上げて前呼吸を行う。この練習での呼吸の行ない方は、クロール編の過去記事「水中で正しい姿勢を保つ呼吸とお腹の関係とは」で説明した、バタ足での前呼吸とほぼ同じだ。顔を水上に出した状態で「パッ」と息を吐き、「ハー」で息を吸い、「ウン」で息を止めることで、フラット姿勢を保ちやすくする。
この練習もそれほど難しいものではなく、すぐにできるようになった。この時点ではバタフライの練習をしているという実感があまりないが、「このキックと呼吸のタイミングができれば、あとは腕を回すだけなんですよ」と、高橋監督がその大切さを教えてくれた。最初はビート板の先端を持って練習していたが、ビート板の中央、手前と手で持つ位置を次第にずらして、ビート板による浮力のサポートを減らしていく。