まずは、このストレッチングタイムを体得するレッスンをスタート。腕の動きに集中するため、多少キックがおろそかになっても推進力を損ないにくいミニフィンを足に付けて練習した。これまでの癖で、ストレッチングタイムで伸ばし続けなければならない腕が、どうしても水中へ沈んでいってしまう。「ストレッチングタイムの間は指先に体重を乗せるイメージで、水をかくことなく慣性で進むようにして下さい」(高橋監督)。なるほど、こうすると、伸ばした腕の指先に神経を集中させやすくなり、腕を伸ばし続けた状態を維持できるようになった。
キャッチでは肘を立て、水を手のひらで包み込む
ストレッチングタイムに続いては、水をつかむ「キャッチ」の練習だ。次の行程のストロークで前方へしっかりと推進力を作り出すためには、キャッチで手のひらの面をしっかり作り、水をかくための準備をすることが大切になる。「できるだけ先にある水に指先を引っかけ、そのまま水を包み込むイメージで手首を曲げていきましょう」と高橋監督。まずは、プールサイドでテニスボールを使い、それを指先で包み込むことで、キャッチの手の形を作る練習をした。