入水で指先が下を向くようにするには、「その前のリカバリーの最終段階で肘を曲げ、肩を高く上げた状態から入水することが大切です」(高橋監督)。肩甲骨の硬い記者にとっては楽な動きではなかったが、とにかく肩と肘を高く上げることに専念して、フォームを作るための泳ぎを重ねた。
そして、今回の入水レッスンの最終試験。ゴリゴリ、ゴキゴキと悲鳴を上げる肩甲骨にムチを入れながら、肩と肘を可能な限り高く上げて25mを泳ぎ切った。その結果は、下の写真の通り。プールでは高橋監督から息継ぎの度に、「いいですよ!」「その調子!」と激励をいただき、最後に「バッチリですよ~」とのお言葉を頂いたが、何しろ監督は褒め上手なので、自分の泳ぎにはあまり自信が持てていなかった。
しかし、後で自分の泳ぎの写真を見てビックリ。何と入水前の腕の形がそこそこ様になっているではないか! 「今日だけは自分を褒めてあげよう…」と、ささやかな達成感を味わえた1日だった。
(次回は、美しいクロールの達成に向け、ストレッチングタイムからキャッチまでの動きを学びます)
(撮影:竹井俊晴)
(衣装協力:ミズノ/取材協力:ワイジェイティー)
中央大学 理工学部教授、水泳部監督
