鬼編集長の業務命令で、「2年でシングルを目指す」という途方もない目標のゴルフ企画を担当することになった40代記者。連載もいよいよ2年目を迎えて、スコアアップを目指すラウンド術を実践することになった。今回のテーマはセカンドショットのマネジメント。ドライバーがいい当たりだったのに、セカンドショットから乱れた…との経験は、初心者ゴルファーであれば、誰しもがあるに違いない。スコアアップにつながる攻守の切り替えについて、記者が課題にしていることについてまとめた。
前回の記事(「気持ちは五郎丸選手! OBを防ぐ魔法のルーティン 」)では、ルーティンを見直すとともに、ドライバーショットをどう安定させるかについてご紹介した。まずティーショットが、真っすぐ前に飛び、できるだけフェアウェイに残すことがスコアメイクに欠かせない基本であることに触れた。
今回は、そのティーショットを次にどうつないでいくか。すなわち、「セカンドショット」について、記者が取り組んでいることを取り上げたいと思う。

400ヤード前後の「パー4」、そして500ヤードを超えるような「パー5」において、セカンドショットに求められることはライによって様々だが、およそポイントは2つに絞られるに違いない。1つは、「パーオンを狙えるかどうか」。そしてもう1つは、「どれだけ距離を稼げるか」であろう。
シングルプレーヤーの山口信吾先生とラウンドしたときのエピソードである。
ホールの設定は399ヤードのパー4。山口先生はドライバーでコントロールショットに徹して、220ヤード先のフェアウェイど真ん中。対して記者は、芯喰いの当たりで260ヤード先、やや深めの左足上がりのラフ。ピンまでの残りを単純に比較すれば、40ヤードのアドバンテージがあるにもかかわらず、山口先生はパーを楽々とキープし、記者は「素ダボ(*1)」という結果になった。こうしたことがしばしば、いや、いつも起こる。
技術力の差はいうまでもないことだが、とにもかくにもセカンドショットからの攻守の切り替えと精度の違いがグリーンに近づくほど現れてくるのだ。
クラブを7本も携え2打目に向けて“お引っ越し”
山口先生のセカンドショットをつぶさに見ていると、パーオンを狙う「攻め」、グリーンの手前に刻んで“寄せワン”を狙う「守り」が明確なのだ。だが、記者を含むアベレージゴルファーがやってしまいがちなミスは決まって2つある。まずは、「1打目がよく飛んだから積極的に」と、例えば深いラフといった難しいライからでもお構いなしにグリーンを狙いに行ってミスをするパターン。次に、1打目をミスして、なんとか距離を取り戻そうとして、大きいクラブを選択してミスをすることだ。
こうしたミスの連鎖を防ぐために、3つのルールを設けてラウンドしたことがゴルフの女神を呼び込んだことは、既に前々回の記事(「リスク回避の3つの決め事で「ハーフ39」の奇跡!」)でもご紹介した通り。
昨今のプライベートでのラウンドでは、セカンドショットが傾斜地のラフにあると推測されるときなどには、たとえパー4のホールで残りが200ヤードだったとしても迷わず9I(記者の場合、ラフからの飛距離は110ヤード前後)やPW(同、100ヤード前後)も携えて向かう。初心者臭さを承知で告白すると、FW2本、ユーティリティー1本、ミドルアイアン2本を合わせた計7本のクラブを抱えてボールを探しに行くこともある。ほとんど“お引っ越し”である。