ラウンド術トは『大叩きをしないため』のエチケットに通じる
山口先生 「淡々とルーティンをこなしたら、『決めた通りに打つ』ことがミスショットを防ぐことにもつながります。これから次のステップに向かうに当たり、『ラウンド術』や『コースマネジメント』といったことを実践して行くわけですが、その目的はそもそも何だか分かりますか?」
記者 「スコアアップをするための上達法…とは違うのでしょうか」
山口先生 「そうした側面も確かにありますが、実は『大叩きをしないため』なのです。林や斜面に打ち込めば、同伴者にボール探しを手伝ってもらうことにもなるし、それが続けば時間をたくさん費やす原因にもなる。つまりスロープレイにつながるのです。コースマネジメントを身に付けることは、スコアアップや技術の習得はもちろんですが、同伴者とのプレイを速やかに進めることにつながる。同じコース上にいるゴルファーに対して、スムーズにゲームを進めてもらうためのエチケットにもつながるのです」
記者 「まさに、その通りですね! 私も含めてスコアの良し悪しに目を向けがちですが、ゴルフのルールブック『ゴルフ規則』の第1章はエチケットで始まっていることにも通じているわけですね」
山口先生 「ラウンド術が身に付いてくると、技術の向上とともに、『無謀な挑戦』と『果敢な挑戦』を見極められるようになってくる。スコアカードから7打、8打といった数字がだんだんと無くなっていくはずです」
直近のラウンド…。100ヤードを残したアプローチショットを打つ前に、五郎丸選手のルーティンを真似してパーティーの笑いを誘ったはいいが、悪ふざけが災いしたのか、仕切り直して放ったショットは痛恨のバンカー入り。先輩ゴルファーたちからは、笑いとともにすかさず鋭い突っ込みが入った。
「笑いとってもスコアは縮まねぇ~ぞ! 2回も違うルーティンしたからスロープレイで1打罰な!!」
ショットに不安を抱えているゴルファーは、ぜひ自分のルーティンを再確認してみてください。きっと変わるハズです。
ヤマハの2016年モデルは藤田寛之プロが新コンセプトを設計
昨年の連載開始より「110の王」の記者が使用するクラブをサポートしてくれるヤマハが、2016年モデルを10月23日に発売した。今回は藤田寛之プロが新たなコンセプトを提案。ドライバー(2タイプ)、フェアウェイウッド(3・5・7W)、ユーティリティー(3・4・5UT)、アイアン(3シリーズ)の全シリーズがフルモデルチェンジとなった。
特にドライバーは、「たわみのヘッド」と「しなりのシャフト」を組み合わせたRMX(リミックス)コンセプトを継承し、旧モデルよりも最大6.4ヤードの飛距離アップを実現した。新モデルの発表会場には、藤田寛之プロ、谷口徹プロの2人の元賞金王がステージに登場。「年齢は上がっても、まだ飛距離は伸びている」(藤田プロ)、「計測機器が壊れたのかと思うぐらい飛距離が伸びた」(谷口プロ)と感想を述べた。
ちなみに、身長173㎝、体重60㎏、筋骨隆々では決してない標準体型の記者が、マン振りでドライバーを打ったときの飛距離は260ヤード前後。体型に見合わない飛距離に周りが驚くことしばしばだが、その秘密はやはりヤマハのドライバーにあると確信している。ぜひ、ヤマハが主催する試打会や、ゴルフショップなどで、その「飛び」を実感してみては。詳しくは、ヤマハのホームページで。
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