しかし…である。いまだに達成した実感を伴わない90切りに加えて、ハーフ39という未曾有!?の出来事が、記者に与えてくれたヒントは数知れない。前号でも予告したように、今回は「コースマネジメント」というキーワードとともに、プライベートでラウンドしたときに記者が実践したことについてご紹介したいと思う。
果たして、これから綴ることが「正解なのか」「偶然だった」のかは見当もつかない。恐らく、中上級者ならば当然のことなのかもしれないが、もしもそうであるとしたら、この先「もっと上達したい」「スコアアップにつなげたい」というゴルファーにとっては、意外と役立つことなのかもしれない。
リスク回避のための決め事を徹底してみた
当日のラウンドは、ドライバーでのティーショットが好調だったことに加えて、「コースマネジメント」という言葉をより意識したことが好結果につながったと自己分析している(後半は防戦一方で、危うく50台に突入するところだったが…)。
コースマネジメントとひと口に言っても、この連載でゴルフの指導をして頂いている山口信吾先生のような、攻守を自在に使い分けるシングルプレーヤーの領域には、到底及ばない。とはいえ、腕に覚えがなく経験も乏しい記者が、スコアアップを目指すとすれば、下手は下手なりに考えてプレーするしかない。そこで、当日は、リスク回避のための3つの決め事を徹底してみたのだ。
- 1つ目
「ティーグラウンドでヤーデージ(距離表示)を見て、ピンまでの距離を自分の飛距離に合わせて『足し算』する」こと。 - 2つ目
「ライに応じてミスする確率が高いショット・クラブは選ばない」こと。 - 3つ目
「ピンの手前から攻める。グリーンに届かず…は許す」こと。
たったこれだけである。こう決めた理由は、自分がスコアを崩す最大の原因と考えられた、「ミスのドミノ倒し」を防ぐことにあった。
記者がパー4でツーオン狙いは「奇跡2連続」に匹敵!?
まず、『足し算』については、自分がグリーンに2打、3打で運ぶためには、どういった組み合わせがあるかをティーグラウンドで計算してしまうのだ。
例えば、400ヤード・パー4のホールだとしよう。記者の場合、「ドライバーで250ヤード、7番アイアンで150ヤード」だと決めれば、2打でグリーンまで運べる。一方、3打でよければ、「ドライバー220、9番アイアン120、AW60(ヤード)」、「3W200、PW110、AW90(ヤード)」…などと選択肢は広がる。
グリーンまで2打では運ぶには、ドライバーもアイアンも「マン振り」で「芯喰い」の条件が求められる。すなわち、上級者でもない限り、最初の選択肢は今の記者にとって「奇跡が2回起こる」に等しい。言わずもがな、ミスをする確率が極めて高い。
一方、3打でグリーンに届く方法を選択する場合、ティーショットでドライバーにこだわる必要はなく、打ち出す方向にあるラフの幅やハザードの有無によってフェアウェイウッドを選択する手もある。もちろん、ドライバーの調子がよければ、力を抜いたコントロールショットを心がけて200ヤードを狙う手もある。