山口先生 「例えば、今日の10番ホール・パー5での第2打目。FW(フェアウェイウッド)で強打してOBにしましたね。そもそもツーオンが難しいパー5ですから、2打目はしっかりフェアウェイをキープして、次の3打目、4打目をどうつなぐかを考えておく必要があります。17番ホールのパー4では、左のラフにつかまって、2打目は前方に小山と高い木がある状況でしたね。何番で打ちましたか?」
記者 「残りが110ヤードぐらいだったので、PW(ピッチングウェッジ)で高く上げて越せれば、グリーンまで届くかと…」
山口先生 「その結果は、高い砲台グリーンの手前にある、入れてはいけない深いバンカーに入っていましたね(笑) あの状況からは、一度、フェアウェイにしっかり戻してから3打目のアプローチで勝負するのです。それで十分にパーのチャンスが作れる。これがマネジメントです」
なるほど! 目の前にある風景を見たがままに認識し、「真っ直ぐ打てた!」「残り150ヤードでツーオンだ!」「グリーンに乗った!」は、まだまだ初心者の域を拭えないわけだ。コースに仕掛けられた設計者の巧な罠を見抜き、マネジメントしていく。ボールの落とし場所1つをとって見ても、「危険なフェアウェイ」もあれば、「難を回避できるラフ」だってあるわけだ。
記者の心境はあの名言と同じ「伸びしろだらけですよ!!」
次の目標である80台に向けて、マネジメントを含むスコアメイクを支えるためには、ショットの精度をもっと上げ続ける必要があることはいうまでもない。今回のラウンドでも、スリーパット5回、OB1回を含む「3オーバー」「4オーバー」もあるが、次のステップで取り組むべき課題は見えている。
上達すればするほど、ゴルフの本当の面白さが待っている-。そんな予感を抱きながら、まだ見ぬ世界に向けて挑戦を続けていこうと思う。まだ100切りをしたばかりの記者だが、その心境は、サッカー日本代表の本田圭佑選手が放ったあの「名言」とまさしく一緒だ。
「課題があるのは、伸びしろがあるということ。伸びしろだらけですよ!!」
(写真:水野浩志)
ゴルフ作家





衣装協力/山口先生、ポロシャツ9180円、同7020円(ブルー)、パンツ9720円、ゴルフインナー5400円、ベルト8100円(ホワイト、ブラック)。記者、ポロシャツ7560円、パンツ9720円、コンプレッションインナー4536円、ベルト8100円。以上、すべてアンダーアーマー。