椅子を使い、上腹と下腹に刺激を与えられるエクササイズもある。上腹を鍛える時には、背もたれのない椅子に座って、お腹に力を入れながらやや後ろ(時計の11時くらいの角度)に背中を倒し、その姿勢を15秒ほどキープする(写真A)。背もたれのある椅子ならば、背もたれから3㎝ほど離れるぐらいに背中を倒し15秒キープする。「この時、下腹部を少したたくと、上腹部への効きを高めやすくなります」(金さん)。
下腹を鍛えたい時は、背もたれのない椅子に座り、上体を少し後ろに倒しながら両足を床から上げよう(写真B)。お腹に力を入れてバランスを取りながら、その姿勢を15秒キープする。「この時、下腹に手を当てて、腹筋に力が入っているかをチェックしましょう」(金さん)。
いずれも、場所を選ばず簡単にできる腹筋のエクササイズだ。「猫背の人や、近ごろ、腹筋が弱くなったと感じる人は、このエクササイズを歩く前に習慣化し、腹筋を使ったウォーキングができるような体づくりを目指しましょう」(金さん)。
次回は臀(でん)部が鍛えられるウォームアップを紹介します。
(写真:竹井俊晴)
プロ・ランニングコーチ
