日経グッデイ

金哲彦式ウォーキング術 目指せマイナス10歳ボディ!

歩く前の筋肉を動きやすくする「体幹エクササイズ」【背中ゆるめ】

長時間のデスクワークで凝った背中をほぐす

 高島三幸=ライター

 肩の筋肉がほぐれたら、次は肩甲骨周辺から背中全体、腰までの凝りや張りをほぐす「背中ゆるめストレッチ」に移ろう。本連載の第2回 で、正しい体幹ウォーキングの姿勢を保つには、肩甲骨を背中に向けて寄せることが大切と説明した。しかし中高年になると、長時間のデスクワークなどによって、背中の筋肉が硬くなっている人が多い。これでは肩甲骨が動かないので、このストレッチが必要になる。

 まず、まっすぐに正面を向いて立ち、左腕を胸の右へ向けて真っすぐに伸ばして右腕で抱える(写真1)。次に右手を手前に引いて、上体を右にねじるように動きながら肩から肩甲骨周辺を伸ばしていく。さらに後ろを向くように体をねじり、肩、肩甲骨、背中、腰までを十分に伸ばす(写真2)。そのまま10秒キープしたら反対側の手も同様にして肩を伸ばす。これを2セット行う。

写真1・2◎ 背中ゆるめストレッチ
(1)正面を向いて立ち、左腕を胸の前で伸ばして右腕で抱える。
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(2)右手を手前に引いて、上体を右にねじりながら、肩から肩甲骨周辺を伸ばしていく。最後は後ろを向くように体をねじり、肩、肩甲骨、背中、腰までを十分に伸ばした状態で、10秒キープ。
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 「ポイントは体を後ろにねじっている時に、腰から下は正面をキープし、足の裏を浮かせないこと」(金さん)。足の裏が浮いて、腰を回してしまっては、しっかり背中全体を伸ばせない(写真3)。

写真3◎ 片足の裏が浮いている悪い例
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体を後ろにねじっている時に、腰から下は正面を向き続けるよう意識しよう。

 また、右へねじる左腕を真っすぐに伸ばして、肩甲骨周辺をしっかり伸ばすことが大切だ(写真4)。「悪い例としては、体をねじるにつれて、左腕の肘が曲がってしまう人が良く見られます」と金さん(写真5)。こうなると、肩甲骨周辺への効きが弱まってしまうので気を付けよう。

写真4◎ 左腕は真っすぐに伸ばそう
右へねじる左腕を真っすぐに伸ばして、肩甲骨周辺をしっかり伸ばすことが大切。
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写真5◎ 左腕の肘が曲がった悪い例
体をねじるにつれて、左腕の肘が曲がってしまうと、肩甲骨周辺への効きが弱まる。
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お勧めの追加ストレッチ

 加えて「背中ストレッチ」や「胸のストレッチ」を行えば、背中全体がさらにほぐれる。「背中ストレッチ」は両腕を前に伸ばして手を組み、背中を丸めながら肩をグーーッと前に出して、肩や背中の筋肉を伸ばす(写真A)。肩甲骨と肩甲骨の間を開くようなイメージで10秒間キープしてみよう。これを2セット行う。

写真A◎ 背中ストレッチ
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両腕を前に伸ばして手を組み、背中を丸めながら肩を前に出して、肩や背中の筋肉を10秒間伸ばす。

 「胸のストレッチ」は、腕を後ろに回して手を組み、胸と肩を開く(写真B)。肩甲骨を寄せるように意識しながら手をゆっくりと上にあげていき、胸の筋肉と胸郭を伸ばす。これも10秒キープして2セット実施してみよう。

写真B◎ 胸のストレッチ
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腕を後ろに回して手を組み、胸と肩を開く。肩甲骨を寄せるように意識しながら手をゆっくりと上にあげていき、胸の筋肉と胸郭を伸ばす。

 次回は、骨盤周辺の動きをスムーズにする「体幹エクササイズ」【腰ねじり】をご紹介します。

(写真:竹井俊晴)

金哲彦(きん てつひこ)さん
プロ・ランニングコーチ
金哲彦(きん てつひこ)さん 1964年生まれ。早稲田大学在籍時に箱根駅伝で4年連続で山登りコースの5区を担当し、区間賞を2度獲得した。現在は、五輪出場選手向けのランニング指導から、一般向けのウォーキング指導まで、幅広い層に向けたコーチングを行っている。駅伝やマラソンの解説者としても活躍している。