猫背は腰痛の原因に
体幹がしっかりしていないと、どんな歩き方になってしまうのだろうか。街でよく見かける、体に負担がかかる悪い歩き方の例を紹介しよう。
まずは「猫背歩き」(写真5)。
パソコン作業などのデスクワークで前傾姿勢がクセになっていないだろうか。「スマートフォンを四六時中、操作している人や、肩甲骨の動きが悪い人なども猫背になりやすい」と金さんは言う。前傾の姿勢が続くと、背筋が曲がって腹筋を使わなくなり、肩甲骨周りの筋肉が伸びきって固くなり、慢性的な肩こりにつながる。背骨のS字カーブも崩れ、重たい頭を支えるために首や腰に負担がかかり、腰痛を引き起こす。

このタイプの人は、ウォーキングの前に背中の筋肉がほぐれるようなストレッチなどを取り入れ、筋肉をほぐすことが大事だ。
次は、「反り腰歩き」(写真6)。
一見、背筋が伸びているように見えるが、実は腰が反りすぎているタイプだ。これは腹筋と背筋のバランスが悪いことが原因。腹筋が弱い女性が姿勢を正そうとしたときに、このような歩き方になるケースが多いという。また、ハイヒールを履いたときもどうしても前傾になるため、反り腰になりがち。
反り腰歩きを長く続けると腰やひざに負担がかかり、痛みを伴うことも少なくない。金さんが提案する予防策は、腰周りの筋肉がほぐれるようなストレッチと同時に、腹筋の強化を図ることだ。

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- 「ひざ曲げ歩き」も要注意