歩くだけでシェイプアップ効果が期待でき、若々しい姿が手に入る「体幹ウォーキング」。前回はプロ・ランニングコーチの金哲彦さんから、筋トレにつながる階段を使った体幹ウォーキングのメソッドを教わった。今回はその“日常筋トレ”シリーズの第2弾「坂道ウォーキング」について学んでいこう。
桜の開花も近づき、ウォーキングをするには気持ちがいい季節が巡ってきた。春のぽかぽかした日差しを浴びながら、思わずいつもより長く歩いてしまったという読者もいるのではないだろうか。気温の上昇とともに体がよく動くようになり、「体幹ウォーキング」を習慣化するには絶好の季節だ。
前回(「階段を使えば体幹ウォーキングは“筋トレ”になる!」)は、普段の生活の中で “日常筋トレ”を兼ねられる、体幹ウォーキングの具体的な練習方法を紹介した。その第2弾は「坂道」を使ったメソッドだ。
まず、通勤途中など生活圏内に坂道がある人は「ラッキー!」だと思ってほしい。
これまで少しばかり苦痛だと思っていた坂道が、体幹ウォーキングを取り入れて上り下りするだけで、ダイエット効果や若々しい体を手に入れる「スポーツジムの代わり」になる。
通勤途上の往復5分の坂道でも、毎日歩くのであれば、週に1回程度のジム通いと同等か、それ以上の効果を期待できる。お腹周りの引き締めはもちろん、坂道で運動強度が上がることで筋肉量と消費カロリーのアップにもつながる。あいにく通勤途中に坂道がないという人は、営業先までの道のりや、休日の散歩で見つけて積極的に活用してみよう。
上体を少し前に傾けて坂を上る
さて、前回紹介した「階段トレーニング」では、上りはヒップに力を入れながら地面を踏み込み、下りは上体をまっすぐ保って脚をリズミカルに動かすことがポイントだった。今回の「坂道トレーニング」では、「上体をぐらつかせないこと」がポイントになる。平地よりも重力が加わる坂道上りでは、これまで以上に体幹を意識して使わないと、上体と足の運びとの連動がコントロールしにくくなるのだ。
「坂道では、平地を歩くときのように地面に対して垂直に立ちにくいので、上体が反ったり、腰が引けて上体が丸まったりしやすい。姿勢やフォームが崩れるのは、体幹の力が抜けている証拠です。体幹を使わないと、脚力に頼って上ろうとします。すると脚への負担がますます大きくなるために、すぐに疲れます」とプロ・ランニングコーチの金哲彦さんは指摘する。
- 次ページ
- 平地で歩く時よりもやや歩幅を狭める
