体内の老廃物が不調を引き起こす
“精肉屋の娘”という個性的な名前のカフェ&ジュースバー「ブッチャーズ・ドーター」。「まるで肉屋が肉をさばくように、たっぷりの野菜や果物をさばいてジュースを作る」という意味が込められている。
一方、ボトル詰めしたコールド・プレス・ジュースを製造販売するメーカーも次々と登場し、スーパーやデリでも気軽に買えるようになった。スターバックスがコールド・プレス・ジュースのブランドを手がけたことも拍車をかけた要因だ。
そもそも「何となく疲れが取れない」「気力が湧かない」、さらに「不眠」や「イライラ」といった不定愁訴は、体内の老廃物が原因とも考えられている。老廃物とは、食べものを消化しエネルギーが生成される際に生み出される不必要な物質、つまり体にとって“残りカス”のようなもの。加えて、食品添加物や農薬、環境汚染物質といった有害な物質も体内に取り込んでいる。こうした老廃物や有害物質を追い出す“解毒システム”が人間の体には備わっているが、日常的な過食や暴飲暴食などで内臓を酷使することで、現代人は排せつ力が弱まっているといわれている。
ニューヨーカーの生活に定着しつつある「ジューシング」は、単なる健康ブームを超えて、米国人をいつか“世界一健康な国民”にする日が来るのかもしれない。
(文・写真:太田あや=BIO ARTS NYC, INC.代表)
