「不調が軽減される」という口コミもブームを後押し
しかし現代では、宗教的な習慣が薄れた一方で、「自分の生活を見直す」との目的に変わり、健康志向を中心とする「プチ断食」を行う人が増えているようだ。主食や副菜、お酒などを抜き、その代わりに野菜や果物を使ったスムージーを食事として取る。肉料理が主食のドイツ人にとっては、ダイエット効果もてきめんで、不調が軽減されるといった口コミ効果も、ブームを生み出すきっかけとなった。
断食の内容は、個人で好き好きにカスタマイズされていることが多い。例えば、「肉食をやめて菜食主義になる」「スイーツを我慢する」といったものから、「禁酒を心がける」という誓いまで、控えるものは様々だ。プチ断食をする期間は数日間から1週間単位までと、こちらも好き好きに設定する。日本でいうところの “ダイエットのため自己流プチ断食”といった様相だ。
期間中は、ジュースやフルーツなどはいつでも自由に取れるとの“緩さ”を持たせているがドイツ流のスタイルである。つらい空腹や飢餓感などはなく、日常生活を普通に送りながらでも、「胃腸機能の回復」や「デトックス効果」が期待できることも、注目を向けられている要因だと考えられる。
