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COML患者相談室

強制的な個室や不適切な治療の費用を請求?

 NPO法人 ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)では、1990年に活動を開始して以来、医療に関する電話相談を実施しています。これまで、5万件を超える相談に対応してきました。この連載では、プライバシーに配慮した上でCOMLの会報誌に掲載された相談内容と、COMLからのアドバイスをご紹介します(本記事はCOML会報誌2014年12月号からの転載です)。

 3日前の夜10時ごろ、5 歳の孫(男児)が階段から転落し、右腕の痛みが激しいようでした。もしかしたら骨折しているかもしれないと思い、ほかにも打撲が心配だったので、救急車を呼んで病院に搬送してもらいました。受け入れてくれる病院はすぐに見つかったのですが、病院に到着したら「当直している整形外科医はいないので、応急手当だけして、明日、整形外科医が診察します」と言われました。

ギプスの固定状態が悪いとわかり、紹介先のクリニックで装着し直すことに。(©Liliia Rudchenko/123RF.COM)

 すぐに頭部のCT 検査と腕のX線検査をしてもらえたのですが、頭に異常はなく、右腕はやはり骨折していると診断されました。そして、右腕は簡単な固定がなされ、痛み止めの薬が出されて、その夜は入院することになりました。その段階で私(60歳代・男性)は付き添いを娘(孫の母親)に任せて、いったん帰宅しました。

 ところがその後におこなわれた入院手続きの際、娘が付き添うことと、孫が痛みを訴えて泣く可能性があることから、個室に入るように促され、半ば強制的に同意書にサインをさせられたというのです。差額ベッド料の金額については、何の説明も受けていないとのことでした。

 翌日、心配だった私は、診察開始とともに整形外科医が孫を診てくれるのだろうと期待して、朝一番に病院に行ったのですが、診察室に呼ばれたのは午前11時を過ぎてからでした。再度、骨折していることの確認があり、ギプスが装着されました。そして「今後の経過観察は整形外科クリニックで」と紹介状を渡され、退院となりました。てっきり必要な検査データもつけてくれると思っていたのに出してくれず、結局、クリニックに行くと再度X線検査を受けることになりました。さらに、ギプスの固定状態が悪いとわかり、クリニックでギプスを装着し直すことになったのです。

 まだ入院費を支払っていなかったので、私が病院に行き、「あらかじめ費用の説明もなく差額ベッド料を請求するのはおかしいではないか。それにきちんと固定されていなかったギプス装着の費用を支払うことも納得がいかない」と伝えました。しかし、対応した医事課の担当者から、「私では判断できないので、責任者と話し合っていただくことになると思います。こちらからご連絡しますので、しばらくお待ちください」と言われ、支払いはせず帰ってきました。今日、病院から連絡があり、明日話し合いをすることになっています。どう交渉すればいいのでしょうか。

COMLからのアドバイス

 まず差額ベッド料ですが、母親の付き添いや子どもの泣き声が理由で個室を利用するとなると、同意書の提出があれば支払いの対象になります。もちろん、事前に金額や必要性について懇切、丁寧な説明が必要とされていますが、これは「説明をした」「聞いていない」の水掛け論になりがちです。金額は同意書に明示してあれば、サインした以上は把握していたと見なされてしまうのです。それだけに、同意書は、きちんと内容を確認したうえで、納得してサインすることが大切です。

 ただ、ギプスの装着の不備については、病院側がそれを認めるか否かで対応は異なってくると思います。まずはクリニックで装着の不備が あると言われ、やり直したことを伝え、話し合ってみてはどうかとお伝えしました。

「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者が自立・成熟し、主体的に医療に参加することを目指して1990年に設立。患者と医療者が対立するのではなく、“協働”する医療の実現を目的としている。患者の悩みに対する電話相談、各種セミナー・講座などに積極的に取り組んでいる。

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