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COML患者相談室

ドクターによって説明や見解が異なって迷いが…

 認定NPO法人 ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)では、1990年に活動を開始して以来、医療に関する電話相談を実施しています。これまで、5万件を超える相談に対応してきました。この連載では、プライバシーに配慮した上でCOMLの会報誌に掲載された相談内容と、COMLからのアドバイスをご紹介します(本記事はCOML会報誌2016年7月号からの転載です)。

医師によって治療方針が異なるのはよくあること?(©ximagination-123rf)

 私(62 歳・男性)は2週間ほど前、自宅で夜中に床に落ちていた物につまずいて転倒しました。両膝に全体重がかかるような状態で倒れて、強打したのです。中学生のころ、バスケットボール部に所属していて、右膝を傷めて以来、右膝にはずっと違和感があり、つねに右膝をかばうようになっています。ところが、そのときはかばう間もなく強打したので、一晩中右膝が不安で一睡もできませんでした。時間が経つごとに右膝が青くなり、腫れてきているような感じでした。しかし、打撲で救急車を呼ぶわけにもいかず、ただただ冷やしていました。

 翌朝になると、右膝よりも左膝のほうが腫れていることに気づきました。きちんと検査を受けたいと思ったのですが、その日は土曜日で近所の大きな病院はお休みでした。そこで、近くの整形外科クリニックを受診することにしました。

 診察を受けると、「右膝は大丈夫ですが、左膝は血が溜まっているようです。まずは抜きましょう」と言われ、注射器2本分の血液を抜かれました。そして、X線写真を撮ったのですが、「左膝のお皿が骨折していますね」との説明だけで、何やら装具を装着されました。その後は「あまり動かさないように」という注意だけで、帰宅を促されました。

 帰宅して妻に状況を説明したのですが、詳しい説明がなかったために、どのように骨折していて、それがどのレベルの骨折なのか、具体的に何も理解できていないことに気づいたのです。そこで、つぎの受診の際に「骨折について、詳しく説明を受けたい」と申し出ました。すると、X線写真は見せてくれたのですが、詳しい説明は得られませんでした。

 そこで、初めに行きたいと思っていた大きな病院に思い切って受診してみました。最初の受診から1週間近く経っていたのですが、改めてX線写真を撮ったところ、「縦に骨折していますから、装具で固定するだけでいいでしょう。手術という選択肢もありますが、ドクターによって考えは異なるところです。最初の写真を見ているわけではないので何とも言えませんが、私だったらあまり長い期間固定しません。固定を外したあとのリハビリについては、この病院ではなく、診療所などをご紹介することになります。ただ、骨折ですからズレが生じてはいけないので、こまめにX線だけは撮りましょう」と言われました。

 まだ、大きな病院に転院するか、元のクリニックにかかり続けるか迷っていたので、その後さらにクリニックに予定通り受診しました。すると、X線写真は撮らず、超音波を当てる治療だけだったので、ドクターに確認すると「X線写真はこの間撮ったばかりだから必要ありません。ともかく固定はしばらくの間続けます」と言われてしまったのです。

 病院とクリニックのドクターの見解が異なるので、どちらを信用すればいいのか迷ってしまいます。じつは、近所で「腕がいい」と評判の整形外科病院があるのですが、ともかくドクターが怖いのです。一度かかって「もう二度と来たくない」と思ったほど、高圧的なドクターでした。いくら腕がよくても、コミュニケーションが成り立たないのは苦痛です。あまりドクターショッピングのようなこともしたくないので、どうしたものかと迷っています。

COMLからのアドバイス
 たしかにドクターによって治療方針や見解が異なることはあって当然なのですが、患者からすれば何を目安に判断すればいいのか迷うところだと思います。この方の場合、いろいろとお話ししているうちに、求めたいことは「きちんと詳しい説明をしてくれる」「治療方法の根拠を示してくれる」ことだといきつきました。リハビリになると転院しないといけないことが大きな病院を選ぶネックになっておられたようですが、検査や治療方針については説明が得られているので安心できるとのことでした。100%満足して治療を受けることは難しいのですが、やはり最後は患者さん本人の納得の基準で選ぶしかないと思います。そこにいきつくまでの過程に私たちの相談活動で寄り添うことができればと思っています。
「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者が自立・成熟し、主体的に医療に参加することを目指して1990年に設立。患者と医療者が対立するのではなく、“協働”する医療の実現を目的としている。患者の悩みに対する電話相談、各種セミナー・講座などに積極的に取り組んでいる。

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